熱に羽化されて

好きすぎてこじらせたうわ言や思考の整理など

『マイ・ライフ・ディレクテッド・バイ・ニコラス・ウィンディング・レフン』感想

家族にも埋められない孤独を抱えて表現者はそれでも作るのだ。

レフン監督作のネタバレもあります。

 

『マイ・ライフ・ディレクテッド・バイ・ニコラス・ウィンディング・レフン

https://www.instagram.com/p/BWy8L6fHpA0/

『マイ・ライフ・ディレクテッド・バイ・ニコラス・ウィンディング・レフン』大好き。かわゆみと萌えが詰まってると思いきや物作りをする人間の苦悩と孤独がどんどん浮き彫りになってくる。 #NWR

 

最終日に滑り込みで観て来た。どうやらモーニング&レイトショーという限定上映だったことを行ってから知った。
しかもなんならもうDVDが映画館では販売されていた。本当はDVDスル―の所を配給と劇場が頑張って映画館にかけてくれたんだと思う。ありがたいことこの上ない。

 

あらすじ

映画監督ニコラス・ウィンディング・レフンの監督作『オンリー・ゴッド』の制作現場を、妻であり女優のリブ・コーフィックセンが撮影したドキュメンタリー。撮影直前辺りから、カンヌ映画祭に行くまでの期間、パリ、バンコクコペンハーゲン、カンヌと四カ国に渡って映し出している。
ちなみにレフンのドキュメンタリーを観るのはは二作目。一作目『ギャンブラー  ニコラス・ウィンディング・レフンの苦悩』はプッシャーの特典に入っているのだけど、オーディトリウム渋谷で一日だけかけてくれたので観に行った。こちらの監督はリブではないが、彼女も当然ドキュメンタリーには登場している。

 

かんそう

一作目に比べてお金がある!
前作は『フィアーX』『ブリーダー』の後で、借金まみれでとにかく金がない、金がないと繰り返していたのに、「とりあえずこれだけある」「あとこれだけ金策がある」という安心感!
いや現地で調達してて、直前までこれでいけるか?みたいな博打のような雰囲気があったけれど。
今も尚資金面では苦労するんだなあ…としみじみした。何よりもお金大事…

 

ここに映し出されるレフンは、不安と苦悩に満ちていて、自分勝手にすら見える。
特に映しているのがパートナーなのもあって、俳優やスタッフには見せていない部分が出て来る。
苛立ちを隠さず、焦燥感に苛まれているのはドキュメンタリーならではだし、ここまで自分勝手にすら見える姿を引き出せたのは彼女だからだろう。
自分の撮っている映画の全容や道が見えていなくて、正しいのかが分からないまま進んでいく。
その答えは誰にもあげられない。映画が完成して、観客の目の前に晒されるまでは分からないのだ。
それがものを作ることなのだ、と痛感した。

 

観ている最中、来日したレフンと対談した小島秀夫のことを考えていた。
「ものづくりをしている人は孤独だから、それを分かち合って仲良くなった」みたいなことを言っていて、その時は言葉通り受け取ったのだけれど、この映画を観てその孤独の一端を見た、ような気がした。
作中で編集のマシュー・ニューマンが、撮影した映像を観て「こういう映画が撮りたいんだということが分かった」みたいなこと言ってて、そに対して嬉しくってレフンが泣いてしまった、とごずりんこと主演のライアン・ゴズリングに話すエピソードがあるんですけど、本当に作っている最中の闇と差し込んだ一筋の光のようだった。
映画が分かってもらえるかどうかなんて分からないままでひたすら信じてつくり続けることの辛さよ…映画だけでなく、表現をする人はみんなそういう孤独を抱えているのだと思うのだけれど。
小島さんとはその辺が共鳴したのかな、と思った。
その話に対してごずりんは「俺は?」って訊ねていた。
「いや君も理解しているとは思ってるよ!」と慌てて弁明するレフンがちょっと面白かった。

 

そんな風に、撮影中、そして発表場所のカンヌでもずーっと一緒にいたライアン・ゴズリングにほっとしてしまう。
オンリー・ゴッド』は元々違う俳優がキャスティングされていたが、土壇場でキャンセルし、どうしようとレフンが泣きついたごずりんが、そのまま手を挙げたという経緯がある。
撮影してる間にいるのは勿論なんだけど、そうでない時、親戚のお兄ちゃんみたいに娘達の面倒を見たりしているのがとても良かった。
もうたまらなくかわいくてかわいくて仕方なかった。レフンも色んなシーンがあってかわゆみが止まらなかったけれど、ごずりんと一緒にいると相乗効果ですごい。画面がかわいい。
レフンが真面目に映画について話してるのにふざけてたりもする。
これはレフンとの信頼関係がないとできないことだよなあ、と思う。
彼もまたこの後『ロスト・リバー』を作ったのかと思うと、感慨深い。

 

一方で、監督であるリブ・コーフィックセンの生き方にも胸を締め付けられる。
初っ端からホドロフスキー(映画監督・タロット占い師・レフンの盟友である)がタロット占いをして、リヴに向かって「貴方が旦那(レフン)を支えてあげなきゃ駄目なんだ」と繰り返し言っていて、じゃあリヴはどうするの?と思ってしまった。
夫の仕事についていき、その間自分は仕事が出来ない。
子どもたちの面倒を見る人、になってしまっていて…ありきたりな話だけれど、こんなレフンのような映画を撮る人と、女優であるリブの間でも起こりうる普遍性に、胸がとにかく痛かった。
離婚をすべきか?というリヴの相談もホドロフスキーにしてて「いやぁ…それは良くないと思うよぉ…」って口ごもるホドロフスキーにこの人はレフンの味方だなあって思ったりなどしてしまった。支えてほしいんだよね。きっとね。
「愛を見せてくれよ」「貴方こそ見せないじゃない」というやりとりをこの映画の中で夫妻はしているんだけど、次に作った『ネオン・デーモン』のラストに「♡ LIV」って入れてたの、あれ切実な問題だったんだな…

 

最後に「たかが映画よ。世界の終わりじゃない」っていう娘さんが格好良すぎた。
苦悩がそのまんま映画に出るので、あんまり苦しんでほしくない、楽しく映画を作って欲しい…
そして『オンリー・ゴッド』が好きな私は、ずーっと「つまんないかも…失敗かも…」とスクリーンに映ってるレフンに対して「そんなことないよ!貴方のつくりたいこと、ちゃんと伝わってるよ!」と叫びたくなった。
オンリー・ゴッド』で日本に来た時のティーチイン、あんなに本格的だったものに参加したことないくらいレベルが高かったから、あれでレフンが少しでもホッとしてくれたらいいなあ、と今更改めて思ったりなどした。

 

ものづくりはどこまでも孤独だ。どうしようもない。
それでも彼には素晴らしい師と、パートナーと、友人と、キャストと、スタッフがついている。
良かったね。皆末永く仲良くしててね、でも辛い選択にならないようにね、とえらそうに祈ってしまった。

潤いを求める

比喩ではなく本当の話である。

現在顔の肌の状態があんまりよろしくない。
元々乾燥しがちで、化粧品のカウンターで見てもらっても「表皮の水分が足りない」という判断を下される。
それが最近は、頬がガッサガサになってることはしょっちゅうで、目の周りと鼻の穴の周りも皮が剥けていた。
現在目の周りは薬を塗ってて大分落ち着いた。頬や鼻も処方された保湿剤を塗って保たせているような状態だ。

 

ここ数ヶ月、あんまり調子がよくないのに加えて、去年辺りからずっと使ってきたオルビスの化粧水がまったく合わなくなってしまった。
初めてスキンケアを使い始めた中学生の時からお世話になっていたものだから、なかなか衝撃だった。
具体的に言うと、つけた瞬間に洗い流したくなるほど肌がピリピリして、肌がカアッと熱くなる。
これまで使っていた時も、たまーにピリリと感じる時があって「ああ今日は調子が悪いんだな」くらいだったのだけれど、そんな悠長なことを言っていられないような刺激を感じるようになってしまったので、急遽使用をやめた。

 

その後とにかく低刺激を求めて肌ラボの極潤を使うようになった。
悪くはなかったんだけど、冬になるとどうしても乾燥してしまっていた。潤いが、足りない。
なんとなく使い続けていたんだけど、これだー!という感じもなく…
試供品などをもらって他の化粧水を試しては「しみる…」といったようなことを繰り返していた。


周りがあまりにおすすめしていたハトムギ化粧水は、使ってみた所アルコールが入っていたので普通に肌がビリピリした。確認せずにうっかりボトルを買った私が悪かった。
しかも調子に乗ってジェルまで買った。
何故か化粧水+ジェルだとすごくしみるのに、ジェルだけだと染みないので、つい最近まで単体で使っていた。

現在、ハトムギ化粧水は友達に教えてもらった、無印良品のスプレーヘッドをつけて身体に吹きかけている。
風呂上がりにシュッシュとかけると、とても気持ちいい。身体の皮膚は顔よりは丈夫なので、今のところはトラブルは起こっていない。

 

 
そこでそう言えば無印、化粧水もあるじゃん、と気付いて、化粧水と乳液を試してみることにした。
お試しのサンプルはなかったので、一番小さいサイズを購入してみた。
化粧水は最初つけた時、なんだかとてもケミカルな香りがしてうっ…と怯んだのだけれど、すぐ慣れた。
どちらかというと乳液の方が心配で、つけて3日くらいは肌がピリピリしていた、が、こちらも落ち着いてきた。
これ使い切るまでには落ち着いて、以前より肌が安定してくるようになれば大きいサイズを購入したいなと思う。

ちなみに化粧水はハンドプレスでつける。
コットンでつけるとたまに肌に引っかかってなんとなーくビリビリすることがたまにあるため、もっぱら手ばかり。
化粧水と乳液、そして皮膚科でもらったヘパリン塗っている。

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ヘパリン撮り忘れた…

 

でも最近拭き取り化粧水?クレンジングウォーターのビオデルマのサンプルをもらって、コットンで拭いて試したらなんだかすごく良かったので、朝に導入してもいいのかなあと思っている。
朝泡洗顔はしないで、水でばしゃばしゃ洗ってるだけなので。
もし何か、低刺激でアルコールフリーのスキンケア商品があったら教えてください。
おすすめされたウィッチヘーゼルウォーターは試してみたい。

今使ってるのはこれ。
潤いが足りなければ高保湿に変えてもいいかもしれないと思っている。 

 

 

まあこんな時間までブログ書いてないではよ寝ろって話ですね。
というわけでおやすみなさい。

 

ダニエル・ラドクリフと私(お誕生日おめでとう)

本日2017年7月23日は俳優ダニエル・ラドクリフの28回目の誕生日です。
ケーキは食べなかったけどお誕生日おめでとう、という気持ちでこの記事を書く。

彼はとても尊敬する俳優であり、沢山の「初めて」をくれて、色んな原動力になっている人なので、改めて書き連ねたい。

 

彼との出会いは多くの人がそうであるように『ハリー・ポッター』シリーズだった。
一作目の『ハリー・ポッターと賢者の石』公開当時、私は既に原作を読んでいる大ファン。
ポッタリアンと自称していたと思う。
映画はすごいと思ったけれど「やっぱり本の方がいいな」とえらそうに思ったことをよく憶えている。映画より本が好きな子供だった。
今初めて観たら、なんて出来の高い、当時最高峰の実写化だろう…とうっとりしていたと思う。

 

でも映画の影響はすごい。
私はこのシリーズを毎回ちゃんと映画館で観たし、観ている内に映画には「ロゴ」というものが最初に出てくることを覚えた。映画には創っている会社がいっぱいあって、「WB」のロゴが出て来る作品は大抵面白いと思っていた。
また、出ている俳優は誰だか全然知らないけど、パンフレットを読むと「豪華キャスト陣!」と銘打たれている人たちだらけで、それ以来誰かの名前を見かけると「この人はハリポタのあの役の人だ」と覚えるようになった。
これも今観ると知ってる人しかいないし、超豪華過ぎて意味がわからない。本当に気合が入っていてワーナーが社運を賭けて作っていた映画であることがよく分かる。
未だに「英国俳優でも自分は出演していない」というジョークが出て来るほどに、ハリポタに出るのはスターテスだったのかもしれない、と思えるほどにはまあ色んな人が集結していた。
(勿論、出てなくても素晴らしい俳優はたくさんいる!)

 

まあ、そんな中でダニエル・ラドクリフである。
私は主人公のハリーことは普通に好きで、彼に対しては可もなく不可もなく、というのが最初の印象だった。もっと髪の毛はくしゃくしゃでいいのにな…と思っていたくらいだった。
他の出演作品は知らなかった。ハリポタの前にマクゴナガル先生(マギー・スミス)と共演したことがある、くらいの情報だけ。ハリポタシリーズ以外にも、あの期間に他の作品に関わっていたことも、なんにも知らなかった。
唯一知っていたのは「全裸で舞台に挑戦した」ということくらいだった。舞台『エクウス』である。これが彼の初舞台作品だった。

ポッター役のラドクリフ、舞台「エクウス」で全裸に | ロイター

エンタメ系ニュースサイトじゃなくてロイターでも記事になっている、というのに話題性を感じる。

 

時は流れ、映画の最終話である『死の秘宝part2』の頃には重過ぎる思い入れのある作品となり、生まれて初めて何度も映画館にリピートした映画になった。
原作が終わった後は「映画がまだあるから終わってない」ってずっと自分に言い聞かせてたけど、映画が観終わった後、まだ自分が観ている内は終わっていないと思って、結局4回観た。

その思い入れは、作品だけではなくて、キャストやスタッフにも及んだ。
ハリーたち主人公3人は、映画の途中から別のキャストに変わるという噂も出ていたが、結局全8作、ほぼ全員が同じキャストのままで終了した。こんなにホッとしたことはなかった。続けてくれてありがとう、という気持ちだった。

 

そしてハリポタが終わってしばらくした頃、ダンの主演作として話題になっていたのがホラー映画『ウーマン・イン・ブラック』だった。
今までホラー映画を観たことがなかったけれど、ハリー以外を演じるダニエル・ラドクリフを観てみたい、という気持ちで映画館に行った。
ちょっと怖かったけど、面白く観れた。
この作品のお陰で、映画館でホラーを観れるようになった。

 

この後、決定的にダンのことを好きになる作品が出てくる。
ツイッターで騒いでいるのを見ている人にはおなじみ『キル・ユア・ダーリン』である。
『ウーマン・イン・ブラック』以降久しぶりにダンの出演作の話題を聞いてから、この映画が作られるということを知って、とても楽しみにしていた。
撮影初日の写真が出た時から、狂ったように情報を集めるようになった。
そこからトロント映画祭でのプレミア上映や、インタビューを調べたりしていた。
いつ日本公開だろう、と待ち続けたけれど、一向に情報は出なかった。その内海外では円盤が発売され『キル・ユア・ダーリン』は初めてアメリカAmazonで買った作品になった。
その後日本では公開されずに、DVDスルーになった。
ちなみに現在、日本のAmazonでも北米版が買える。

 

初めて『キル・ユア・ダーリン』を観た時、ダンのあまりの可愛さに完璧に打ちのめされていた。こんな彼は観たことなかった。一挙手一投足の全てが可愛かった。
同時にデハーンの美しさにも打ちのめされていたのだけれど、一緒に観たデハーンファンの人に「ダニエルのファンだとこういう反応になるのねえ」と言われた事をよく憶えている。
(akiさん、元気ですか。突然いなくなってしまってとてもさびしいです。いつかまた会えますように)

 

その時、私こんなにダンが好きだったんだ…という謎の衝撃に受けていた。
同時にデハーンも大好きになったのだけれど、私の目に見える範囲では彼のファンはとても増えていく一方で、ダンが好きという人はとても少なかった。それが多分、私が余計に彼を応援するようになったきっかけだと思う。

そこからはもっと彼のことを知りたくなった。
今どんな映画にの撮影をしているのか、はたまた舞台をやっているのか。
彼をフォローするためだけにGoogle+を始めたりした。
新作の映画が観れなくてやきもきし、海外版のBlu-rayを買ったり、日本未公開のDVDスルー作品を買ったりしていた。

『キル・ユア・ダーリン』を映画館で観れなかったことが悔しくて、キルユアと同じくらい観たい!と思っていた『ヴィクター・フランケンシュタイン』を観るために、リアルで会うのはその時が二度目ましての方と台湾に行って観た。(葉さんその節はありがとうございました)

 

そして今年の3月には、ダンの主演舞台『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』を観に行った。
そのために初めて一人で海外に旅行をした。
初めての生の舞台はとても素晴らしかった。すぐ目の前で彼が動いている、演技をしている!
そのことについては10月に出る予定の舞台旅行本に寄稿させていただいたので、そこに詳しく載る予定。
ここか、本にするかでいつかこの旅行全てについてまとめたいとは思っている。

 

そして、終演後に本人に会うことが出来た。
ファンについてもたくさん聞かれ、その度にいろんなことを答えていたダンと会うのは本当に怖かったのだけれど、会ってみると、こんなに大勢の人に会っているのに、紳士であることに務め、優しくて思いやりのある人なのかと驚いた。
舞台のマチネでもソワレでも、終演後には毎回出てきて希望している人のすべてにサインをし、写真を撮り、ずっと動き回っているその体力と精神力の強靭さに、尊敬しかない。
自分の口で舞台の感想を伝えたり、キルユアの話が出来てよかった、と今でも思い返している。
会って話し切れないことは手紙に書いて渡した。とても喜んでくれた。
名前も呼んでもらったし、ハグもしてもらったし、彼が写真を撮ってくれたしで、会えて本当に良かった。
この時一緒にいたやつしろさんは完全に私の介護を任せ切っていた。やつしろさんありがとう。

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隠しているけれど、この時の私の顔、今まで撮ったどの写真よりも写真写りがいい。これは本当の話。

 

舞台が終わった今も、楽しみな企画が目白押しだ。
映画もドラマも決まっているし、多分また舞台も声優もやるだろう。もしかしたら映画監督にも挑戦したりするのかもしれない。
ハリポタに出ていた時からずっと、ダンは第一線で活躍し続けている。日本だと未公開だったり舞台に出るだけだと「あの人は今?」と言われそうになることもあるけれど、本当に、ずっと仕事をし続けている。
彼のことを観続けていられるという幸福を噛み締めている。
彼がいたから、私は海外のBlu-rayの買い方を覚え、海外へ旅行し、映画館のチケットを買ったり舞台を観たりした。
次はどんな景色を見せてくれるのだろう、とわくわくしながら、改めて彼の誕生日を祝いたいと思う。
28歳の誕生日おめでとう。


そして去年、『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』の公開記念としてダンの出演作などをだらだら紹介する #ナウユーシーダン というタグをつけた紹介をツイッターで呟いていたのだけれど、今年は #スイスアーミーダン のツイートで引き続きやろうかなあ、と思っているところ。
まだ紹介しきれていない作品もあるし、正直私が観ていないものもあるので…

 

とりあえず今後日本で観られるダンは、映画『スイス・アーミー・マン』になる。
9/22(金)公開予定なので、皆観てね。
ポール・ダノダニエル・ラドクリフのダブル主演だよ。
現在手ぬぐいつきの前売り券が販売中だよ。


『スイス・アーミー・マン』 特報

アルメイダ・シアター・ライブ『リチャード三世』感想(ネタバレあり)

すべりこみでアルメイダ・シアター・ライブ『リチャード三世』を観て来た。TOHOシネマズ川崎はシアター・ライブは基本的に全て上映してくれるので本当にありがたい。以前マーティン・フリーマンが演じていてそれを観るために随分とTLの人たちが渡英していたのを憶えている。2016年に上映されたものが、もう日本で観れるって本当にありがたい。


舞台はまさかの現代から始まる。リチャード三世の遺骨が発掘されたところから、物語は彼の生きている時間まで巻き戻っていく。序盤からレイフ・ファインズ演じるリチャードの凄みに圧倒されて、無茶苦茶なことを言っているのに、頷かざるを得ない状況になっていくのが、観ていて辛かった。ああいう圧力を感じるとこちらも一緒に辛くなってしまう。
それでもありあまる程に面白かった。実は初めてのリチャード三世だったが、困ることは特になかった。荒々しくて時に

ルパート・グールドの演出の話が怖かった。レイフ・ファインズに「演じるのではなく、内なる感情を表わせ」とインタビューで述べていたのだ。あの恐ろしいリチャード三世は、リチャード三世であり、同時にレイフ・ファインズの感情の増幅を見ているのだから。いや、多かれ少なかれ役者の感情は役に乗るものだとは思っているけれど。「特に有名な役は、自分を出した方がいい」とも言っていたので、同じく彼が関わっているアンドリュー・スコット主演『ハムレット』もまた、アンドリューが出て来る演技なのかな、と思って期待した。

 

というのも、そうです、私来月アンドリューの『ハムレット』観てきちゃいます!
だから今日のアルメイダ・シアターの客席が映る度に「来月!此処に!行く!」とテンションが爆上がりしたのでした。いよいよ実感が湧いてきたぞ…!

 

 

…………という書くだけ書いてほうたらかしていた記事を発掘したのでアップする。
一体いつの話をしているんだ。これを書いたのは恐らく2月だ。

10月には佐々木蔵之介が『リチャード三世』を演じるので観に行く予定。こちらほぼ男性ばかりの配役になっていたので、どういう演出になるのか楽しみ。
また、今度ファン・ジョンミンがリチャード三世を舞台で演じるという話をちらりと聞いた。
この人のリチャード三世は、多分、凄まじいことになる。『アシュラ』という映画のファン・ジョンミン演じるパク・ソンべというキャラクターがヴィランとして物凄く魅力的で恐ろしかったので、リチャード三世も、絶対面白い筈だ。

反撃の狼煙が上がる(映画『スプリット』感想※ネタバレあり)

ティーチイン

初見はありがたくもジャパンプレミアのチケットを自力で購入して見てきたので、M・ナイト・シャマラン監督と主演のジェームズ・マカヴォイのティーチインつきだった。
参加できてとても良かった。シャマランが真摯でかわいいのと、マカヴォイの気の利かせ方がとにかく凄かった。
既に散々語られているけれど、マカヴォイが写真撮影が禁止だった会場で撮影OKにしてくれた瞬間は素晴らしかった。

「僕達がセルフィを撮る時、君たちもフラッシュを焚いて参加してくれないかな?そうすると星空みたいになって素敵なんだよ…もちろん君たちも写真を撮ってくれて構わないよ」みたいなこと言って会場が写真OKにしてくれたのも、実際に撮った写真が本当に光に溢れてて素晴らしかったのも、とても心に残っている。恐ろしいまでにスマートな人だ。

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(しかし突然の撮影OKのため、遠距離だとまったくピントが合ってくれない私の携帯Xperia XZではこれが限界だった…無念…)

 


さてティーチインの話はここまでにして、映画本編の話へ。
今回は初っ端からネタバレかっ飛ばしてるので、見たくない方はここで戻ってほしい。

 

 

 

あらすじ

女子高生のケイシーは、渋々参加した誕生日パーティーの帰りに、同級生の女の子2人と謎の男に誘拐される。
目を覚ますと3人は見知らぬ場所に監禁されていた。
誘拐した男と話をする別の人物に助けを求めた所、同じ人物に見える男がまったく異なる服装、喋り方で話しかけてきた。彼は多重人格者であることに気づく三人。
どうにかして逃げ出そうとするが……

 

感想

ひっっっっさびさに予習をしないことを後悔した。
今までシャマラン監督作を殆ど観てこなかったせいで、ラストのブルース・ウィリスにぽかんとしてしまったのだ。
予習しといた方がいいよ、と言われなくても観とけば良かったよ、本当に。そもそもネット上では配慮して誰も言ってなかったけど。(その配慮はとてもありがたかった)
でも知らなかったからと言って『スプリット』はつまらなかったのか?と問われたら、それは違う。めちゃくちゃ面白かった。例えば、予告を一切見ていなかったので、どうやって誘拐されるのとか全然知らなかった。だから、始めのシーンからとても緊張かつ集中して観られたことも幸いだった。
観終わってから、これは救済の話だと最初は思った。けれど、後日『アンブレイカブル』を観た上で、もう一度観に行って意見が変わった。これは「反撃」の物語であるということだ。

 

『スプリット』は23の人格の一人、デニスが三人を誘拐する所から始まる。相手は無作為に選んでいるわけではない。
後をつけ回すことは以前にやっていたとヘドウィグが言っていたが、実際に誘拐したのは恐らく初めてだ。以前にもやっていたなら、それこそ“群れ”と呼ばれている三人以外の人格が、医師に同じようなヘルプメールを出しているだろう。
作中で女子高生2人がわざとケヴィンの手を掴んで胸に当てさせた、という話をしているが、それがケイシーを除く誘拐した女の子たちだ。
彼女たちと接触があった時、ケヴィンの人格が誰だったかは分からない。彼女たちにとっては度胸試し、遊びの延長だったかもしれいないが、しかし彼にとってその行動は衝撃的だったろうし、れっきとしたセクシャル・ハラスメントである。その混乱の最中に、ヘドウィグが何らかの方法で「照明」を奪うことができたのだろうと推測される。そこから、元々人格たちの中でも疎まれていたパトリシアとデニスが台頭し、反撃に出るのだ。彼ら3人の“群れ”と“ビースト”によって。


そもそも分裂した人格たちは、主格であるケヴィンを虐待や外部から守ろうとするために生まれてきた。親からの虐待から逃げられなかった彼は、人格を引き裂くことしか出来なかった。それがいつしか超人的な人格である“ビースト”を生み出してしまった。
元々DIDが「患者」として扱われ、普通の人に比べて下に見られてたから「我々は人類よりもすごい存在なのだ」と世界に対して宣言をすることが“群れ”の目標になったのではないだろうか。ヘドウィグが何度も「見返してやる」と言っていたのが印象的だった。
それがこのセクハラ事件によって群れたちは“ビースト”を求め、迎えるための準備を始める。

 

ケヴィン・ウィグラム・クラムと彼の有する23の人格達を演じたのはジェームズ・マカヴォイ。私は以前からこの人のことを世界でトップクラスに演技が上手い人だと思っていたのだけれど、今回も遺憾なくその才能を発揮していた。実際演じていたのは24人格全てではなく、その三分の一である8人分だったが。ただ、バリーに化けているデニスという難役さえやっているので、9人とカウントしてもいいかもしれない。この人数が一本の映画で演じられる限界なんだろうか、と思いつつ、今後24人全員演じて欲しい。それくらい素晴らしかった。特にワンショットで人格が目まぐるしく変わっていくシーン、あれは本当に凄かった。喋り方と表情と動きでまったく違う人物が瞬時に浮かび上がってくる。本人の負担は凄いだろうけれど、ずっと観ていたくなる。

 

ここでもう一人の主人公、ケイシーについて話したい。演じているアニャ・テイラー=ジョイも凄い。僅かな、でも確かに滲んでくる強さの演技は圧巻だった。これからとてつもない女優になっていくと思う。

誘拐に巻き込まれた彼女は、他の二人と親しいわけではない。拉致されてからも、進んで協力しない。試行錯誤する二人のことを「無駄」と言い、デニスの掃除をしろなどの要求に、最初に従う。かと思えば、少女の一人が連れて行かれそうになった時「おしっこしちゃえ」という思いつかないようなアドバイスをする。
これは彼女が他の二人と比べて単に頭が良いからなのかなって最初は思っていたけれど、映画が進んでいく内にそれだけではないことが分かる。

挿入される父と叔父との幼少期の思い出。ケイシーが多重人格者の男に立ち向かえるだけの優秀な狩人であるという暗示かと思いきや、叔父に(恐らく性的な)虐待をされていたことが分かる。だから逆らっても無駄だし、刺激したくない。他の子が逃げ道を探そうとしてる時にしない。そして現実にいない時には、悪夢にうなされている。
ただ、実際彼女は優秀な狩人の素質はある。ケイシーは叔父に言うことを聞かされていたのと同じ手段で、今度は自分より弱いヘドウィグに対して攻撃に出る。
叔父がケイシーに言うことを聞かせようとして「お父さんに悪い子だって言うぞ」というような言い方をする。自分にとって絶対の存在にお前のことを脅かすぞ、と。そしてケイシーは「デニスとパトリシアが、本当は私達じゃなくて貴方のことを差し出すつもりなのよ」とヘドウィグに言うのだ。
他にも「内緒なんだけど」「あなたにはこっそり」とか、9歳の男の子が聞いたらくすぐられるようなワードを使うし、信じてる大人が本当は悪い人なのよ、みたいな言い方は子供にとって絶大な効果発揮するから、うまくいきそうになる。この辺りの彼女の駆け引きは引き込まれるし面白い。面白いと思うと同時に、彼女の遭ってきた境遇を考えて、やりきれなくなる。
最初観た時はケイシーの行動が腑に落ちない部分があったのだけれど、もう一度観ると、彼女の動きがものすごく説得力があることに気づいて震え上がった。僅かな視線の動きや、観念めいた表情も、理由が分かる。

 

そんなケイシーとビーストは最後に邂逅を迎える。狩る者と狩られる者だった二人は、ビーストがケイシーの身体に残る傷跡に気づいたことで、状況が一変する。
それは「虐げられていた者」同士の出会いだ。
ビーストというのはケヴィンを守るために生まれた人智を超えた存在だが、彼にとってはケイシーもまたケヴィンと同じ。だから彼は殺さなかった。 そして「喜べ」と言う。お前は他の者達とは違うと。生きていていいのだと。あれはビーストによる、ケイシーへの福音だった。
学校にも家にも居場所などない、望んで孤立していた彼女は、思いもよらない仲間を発見する。
涙を流すケイシーは、襲われなくなったことにホッとしているようにも見えるし、解放されたようにも見える。それはあの拉致監禁の状況もそうだが、今まで彼女を縛り付けていた虐待のことさえ、何か解放されたような気がしてしまう。

 

そして祝福を受けたケイシーは、今一度戦うことを思い出す。彼女はラスト、「叔父さんの迎えが来たよ」という警官に対して返事をせず、強く睨みつけるだけで終わっている。この後のことは描かれていない。彼女がどういう行動を取ったかは分からないけれど、叔父に対してただなすがままではないであろうことが予想される。これは彼女一人で立ち向かうかもしれないし、この警官に叔父がしてきたことを洗いざらいぶちまけて、保護されることになるのかもしれない。でも彼女はもう戦うことを諦めるという選択肢は、もうないのだろう。ケイシーはもう戦えるのだ。反撃の狼煙は、あの時に上がったのだ。決意の現れは、彼女の目が雄弁に語っている。

 

どうしようもない状況に陥った状態の人に、誰かが手を差し伸べる瞬間が物凄く好きなので、ビーストとの邂逅のシーンは、初回はとても混乱し、私はもう危機が去ったことへの安堵と興奮でめちゃくちゃになって、わけも分からずに泣いてしまった。もしかしたらケイシーも同じだったかもしれない(全然違うかもしれない)
色んな箇所で、この映画はX-MENを想起させる。分かり合える同じ立場の誰かと巡り会える瞬間や、超能力を持ち得ているかもしれない人間を越えた人間の研究などだ。また、ジェームズ・マカヴォイX-MENシリーズでプロフェッサーXを演じているし、今度アニャもX-MENの映画に出演が決定している。
また、精神科医であるフレッチャー医師の「ボルチモアの同僚」というところと、狩りをする父親と娘、奇妙な出会いをした二人のシンパシー、という辺りではドラマ版の『ハンニバル』のシーズン1も少し思い出した。が、こちらはまだ完走していないので印象が変わるかもしれない。

 

 

ところで面白いのはケイシーとビーストは、似たような境遇である一方で、相容れないであろうということ。
「不純な若者を食べる」というビーストは間違いなく犯罪行為である一方、ケイシーは今のところ犯罪行為はしていない(ビーストに銃を向けたのは正当防衛だろう)
また、彼女は分裂していない。ここで、ケイシーとビーストの道も分裂したのだと思う。
だからこそケヴィンはヴィランになり、ケイシーは恐らくそうはならない。
本当は、ケヴィンだっていっぱいいっぱいの筈なのだ。例えばデニスは、ケヴィンが3歳の時に生まれたと主張している。言われたことを「完璧」にこなそうとする必要があると感じた彼は、その通りにした。結果として、デニスは強迫性傷害を持っている。「完璧」でないと気持ち悪いのだ。

 

また、ジェームズ・マカヴォイによると“ビースト”はチーム・ケヴィン(いわゆる彼の人格達)の応援団長らしい。*1
そんな彼は殺人を犯しているが、どうも完全悪としては描かれていないように感じた。人間ではなく、高次元の存在として描かれていたからかもしれない。彼にとって捕食は生命活動の一環なのかもしれない。謎は深まっていく。

 

 

 

そしてこの物語は『アンブレイカブル』の続編ということが、ラストで明かされる。
ここで数々のただのシーンとして観ていたいくつものカットが、何か前作との繋がりがあるのではないかと思わせる。
特に印象的なのがビーストが生まれる場所である。彼は電車の中で覚醒する。『アンブレイカブル』も、電車のシーンから始まる。ここで『アンブレイカブル』の主人公であるダンは、自分が他の人とは違うことにはっきりと気づく。
電車に乗って、帰っては来なかったケヴィンの父親。もしかしたら、パトリシアが花を買って電車に供えたのは、父親もあのアンブレイカブルで起きた事故の犠牲者である可能性もある。

 

 

そして『スプリット』は『Glass』という新しい作品へと続いていくことも知らされる。
ここに私は、シャマランもまた反撃に出たのだと思う。同じ世界観を共有している複数の映画作品は、MCUシリーズをはじめDCEUシリーズとか、FOXマーベルユニバースとか、あとユニバーサル・モンスターズとか(これは違うか?)、色々出てきている。そこに15年の時を経て、シャマランが一人で乗り込んできたのだと思う。
『スプリット』の前身である『アンブレイカブル』もまたアメコミに大きく影響を受けている。また、Mr.Glassを演じているのは、アベンジャーズでフューリー長官を演じているサミュエル・L・ジャクソンというのも面白い。世界を救う組織の長だった彼が、悪役として再登場する。
この続編がどういう形で私達の前に現れるのかは分からない。分からないが、ダン(ブルース・ウィリス)も、Mr.Glassも、ケヴィンも、そしてケイシーも帰ってくる、とシャマランは明言している。
今一番楽しみにしている続編になった。2015年あたりから続編に期待するのはよそうと思っていた私が、今、こんなに続きを待ち望んでいる。彼女たちがどういう形で反撃してくるのか、全然予想がつかないし、恐らく簡単に驚かされてしまう。奇才、ナイト・M・シャマランの手によって。

 

 

一点、この映画の悪いところは「不純な」「若者」を食べる、と言っていること。ケイシーを[Pure(純粋)]と言い、そうでない子たちのことは[Impure(不純)]と称するのはあまりうまくないと思う。虐待をされているのは純粋な証なのか?目に現れない形であったら?
最後のビーストの宣誓とも取れる演説は、舞台がかった喋りになっていて、ジェームズ・マカヴォイが舞台で活躍しているからこその演技だったと思う。だからこそもう少しうまくできたと思うので、次回ではこの辺りが解消されていてほしい。

 

 

 

*1:ティーチインの時にそう発言していた

映画『ナイスガイズ!』を観てほしくて叫んでいたペーパー加筆修正ver.

今晩は!バレンタインデーですが明日受験の家族にチョコ渡して後は自分で食べているだけのはとです。
先日都内某所で配っていたペーパーで『ザ・コンサルタント』が良かったよねって話に合わせてとにかく『ナイスガイズ!』を観てくれという叫びを綴っていたのですが、せっかくなのでここで公開します。

 

 

1月から最高な映画『ザ・コンサルタント』を観てほくほくするも、もうそろそろ上映が終了してしまう…何か2月は面白い映画がないかな…とお探しの貴方におすすめしたいのがこちら!
来週2月18日(土)公開の『ナイスガイズ!』です。ぶっちゃけ共通点は萌えて面白いことしかないけど、まずはちょっとばかりこちらを読んで欲しい。こんなペーパー作るくらい萌えた。もしもう観るつもりであんまり情報入れるつもり無いよ、という方は読み飛ばしてください。ネタバレはあんまりないと思います。

f:id:ibara810:20170214232557j:plain本国版のポスター。日本版はピンクっぽいですが、こちらはオレンジ基調。
この二人が思わず萌えるんですよ……



舞台は1977年のLA。うだつのあがらない私立探偵のマーチは、ひょんなことから全てを拳で解決する切れ者の示談屋ヒーリーとコンビを組んで行方不明の女性を探す事件に取り掛かる。最初はただの行方不明かと思いきや、謎を追う内に大いなる陰謀が見え始め、二人もその謎に巻き込まれていく…という鉄板のクライムアクション。
しかしシリアスというよりは割とギャグ多めで軽い気持ちで観られちゃいます。ただ、ブロマンスが唐突にぶっこまれるので侮れません。しかもここにマーチの娘、ホーリーが加わることによって、疑似家族要素も楽しめます。一粒で二度美味しい!ちなみに彼女は父親よりもずっとしっかり者で賢いぞ!スパイダーマンにも出るぞ!演じているのはアンゴーリー・ライスちゃん。今作のヒロインです。

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スパイダーマン:ホームカミング』以外にもソフィア・コッポラがリメイクした『白い肌の異常の夜』(原題:THE BEGUILED)にも出演が決まってます。ニコール・キッドマンエル・ファニングキルステン・ダンストコリン・ファレル共演だよ!

 

彼女の父親でもある私立探偵のマーチをライアン・ゴズリングが演じています。
あれ、ライアン・ゴズリング? 最近この名前『ラ・ラ・ランド』で聞いたことあるぞ?
というそこの貴方正解です。あちらではイケメンのジャズピアニストを演じていますが、こちらではドジっ子属性MAXの抜けている、でもふとした瞬間に推理が出来なくもない、私立探偵になっています。
これがまた可愛いんだ。髭をもしゃもしゃしたい。そして終始大丈夫!?ってこちらをはらはらさせる感じ…ずるい…

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示談屋のヒーリー演じるはラッセル・クロウ。OGの歌ウマおじさんの一人ですね。
今作ではくまのような見た目で敵をボコボコに殴っていく!すぐ殴る!徹底的に殴る!
示談屋という肩書ですが基本的に暴力で解決していきます。
しかし時折とってもキュートでチャーミングな一面もみせてくれます。こちらもとってもかわいい。ずるい。
こんなにラッセル・クロウに萌えるとは思わなかった。

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ヒーリーとマーチは最悪の出会いから始まるのに、なんだか気づいたら良いコンビになります。頭もいいし腕っ節も強くて、一人でもやっていけるのに相棒を作っちゃって世話を焼いちゃうくまおじさん×男やもめ娘持ちドジっ子属性時折ヒラメキ型気だるけお兄さんってどうですか?萌えませんか?世話焼き×ドジっ子ってお前それ『キスキス,バンバン』じゃないか!と思った貴方も正解です。なぜなら監督が同じシェーン・ブラックだから。『アイアンマン3』の監督なども務める彼は男バディ作品とクライムアクションが大得意。今度プレデター撮るよ。ちなみに『アイアンマン3』で見たことある人がカメオ出演しています。

 

 

 

なんだか少し気になってきた、という方はあんまり予告は眺めずに、映画館にgoしちゃった方が良いかもしれません。
肩の力を抜いて楽に楽しんでください。そして気が緩んだ瞬間に萌えにぶん殴られてください。あと敵役として、マグニフィセント・セブンより長くマット・ボマーが出演しています。しかも黒の革手袋をつけて。これだけでも最高じゃろ?

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これ、ちょっとナポレオン・ソロみありません?

 

どうしても興味が出ない?
それなら2月21日ヒューマントラストシネマ渋谷で公開の『バッドガイズ!!』はいかが?悪徳刑事のバディものです。今をときめくマイケル・ペーニャアレクサンダー・スカルスガルドのW主演だよ!
このヒュートラ渋谷では『ナイスガイズ!』と『バッド・ガイズ!!』のコラボキャンペーンをやっていて、どちらも観るとここでしかもらえないポストカードがもらえるそうですよ。皆是非よろしくね。

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ちなみにこちら、邦題は『バッドガイズ!!』だが、原題は『War on everyone』である。
ナイスガイズ!に乗っかる気満々である。

 


それもあんまりピンと来ないという方は『ザ・コンサルタント』のギャビン・オコナー監督の前作『ウォーリアー』をレンタルするかAmazonプライムで観てください。こちらはド直球に兄弟ものです。

 

ウォーリアー(字幕版)
 

 



ここまで読んでくれてありがとうございます。
『ナイスガイズ!』と『ザ・コンサルタント』よろしくね!
あともし『キスキス,バンバン~L.A.的殺人事件』観たことない人がいたらこちらもよろしくお願いします。
ロバート・ダウニー・Jrがめちゃくちゃかわいくてヴァル・キルマーとめちゃくちゃブロマンスしてます。

 

 

一年越しの再会

普段とはあんまり違う話をしますけど深夜なので許して欲しい。いや元々好きなものを書き散らすだけのブログなので誰かに許される必要は特にないんですけど。

https://www.instagram.com/p/BPkrrUnDIsM/
ふふふ。着れるようになったのでおめでとうの気持をこめて。(去年太ってまったく入らなくなってた)


このとてつもなく写真写りが悪くてまったく色がぼけて見えるこの萌葱のスカート、一昨年の冬の終わりくらいに一目惚れ。即決で購入して、以来お気に入りの一着だった。
しかし買った段階でサイズぴったり、もっと言えばごはんを満腹になるまで食べたらファスナーおろしたい…という有様だったので、半日くらいのご飯を伴わない遊びの時にちょいちょい着ているに留まっていた。
そうしたら昨冬は一昨年に比べると動く量が減っていたのか、自分の人生の中で体重が最高記録を叩き出していた。
そのお陰で、随分と入らなくなった服が増えた。このスカートもまさにそんな一着になってしまった。ファスナーを無理やり上げて、ギリギリ入るけどこれで出かけるなんて考えられない。お気に入りなのに結局一度もはいて出かけられないまま、冬が終わった。2016年は、結局一度も着てあげられなかった。
今年もそんな調子ならお別れしなければならないな…と思っていたけど、なんだかもう試すのも怖くてずーっとクローゼットにかけっぱなしにしていた。
でも最近、腹筋したりしててなんだか体が軽くって、お腹周りが心なしかすっきりしていたので、試しに履いてみた。履けた。なんならセーターをスカートにインすることも出来た。なかなかの衝撃だった。履くと生地がしっかりしているので重たかったことを思い出した。でもこの重さはあたたかさに直結していて、だから好きだったのも思い出した。やったね。へへ。


ダイエットが成功したいえーい!というよりは、単純に好きな服が着れて嬉しい。ダイエットというほどのことはそもそもしていない。好きなもの好きなだけ食べるし。ただ全然運動していないのと、日常生活に支障が出るレベルに筋肉がないから筋肉が欲しい、というだけで筋トレをしたり歩いたりしている程度だ。
だから去年太って着れる服が半減したのが本当にストレスが溜まっていた。
そもそも洋服を選んだりするのがとても苦手で、組み合わせとか毎日軽く発狂しながら考えているのだけれど衣服は嫌いじゃない、むしろ好きだ。お気に入りの服だってあるし、おしゃれだってしたい。
もしかしたら、2017年はそういうことももう少し出来るんじゃないかな、という気持ちに今なっている。だから記録として書こうと思った。
書かないとどんどん忘れるし、私はすぐに書くことをサボるから、結局何にも記憶に残らない気がしてしまったから。


また着れた!というのがすごく嬉しくて、そのまま今一番好きだと思っている人に会いに行った。相手は私の服装など見ていなかったと思うけど、一番かわいいと思っている服で会えたので良かった。ただそれだけの話です。