熱に羽化されて

好きすぎてこじらせたうわ言や思考の整理など

ダニエル・ラドクリフと私(お誕生日おめでとう)

本日2017年7月23日は俳優ダニエル・ラドクリフの28回目の誕生日です。
ケーキは食べなかったけどお誕生日おめでとう、という気持ちでこの記事を書く。

彼はとても尊敬する俳優であり、沢山の「初めて」をくれて、色んな原動力になっている人なので、改めて書き連ねたい。

 

彼との出会いは多くの人がそうであるように『ハリー・ポッター』シリーズだった。
一作目の『ハリー・ポッターと賢者の石』公開当時、私は既に原作を読んでいる大ファン。
ポッタリアンと自称していたと思う。
映画はすごいと思ったけれど「やっぱり本の方がいいな」とえらそうに思ったことをよく憶えている。映画より本が好きな子供だった。
今初めて観たら、なんて出来の高い、当時最高峰の実写化だろう…とうっとりしていたと思う。

 

でも映画の影響はすごい。
私はこのシリーズを毎回ちゃんと映画館で観たし、観ている内に映画には「ロゴ」というものが最初に出てくることを覚えた。映画には創っている会社がいっぱいあって、「WB」のロゴが出て来る作品は大抵面白いと思っていた。
また、出ている俳優は誰だか全然知らないけど、パンフレットを読むと「豪華キャスト陣!」と銘打たれている人たちだらけで、それ以来誰かの名前を見かけると「この人はハリポタのあの役の人だ」と覚えるようになった。
これも今観ると知ってる人しかいないし、超豪華過ぎて意味がわからない。本当に気合が入っていてワーナーが社運を賭けて作っていた映画であることがよく分かる。
未だに「英国俳優でも自分は出演していない」というジョークが出て来るほどに、ハリポタに出るのはスターテスだったのかもしれない、と思えるほどにはまあ色んな人が集結していた。
(勿論、出てなくても素晴らしい俳優はたくさんいる!)

 

まあ、そんな中でダニエル・ラドクリフである。
私は主人公のハリーことは普通に好きで、彼に対しては可もなく不可もなく、というのが最初の印象だった。もっと髪の毛はくしゃくしゃでいいのにな…と思っていたくらいだった。
他の出演作品は知らなかった。ハリポタの前にマクゴナガル先生(マギー・スミス)と共演したことがある、くらいの情報だけ。ハリポタシリーズ以外にも、あの期間に他の作品に関わっていたことも、なんにも知らなかった。
唯一知っていたのは「全裸で舞台に挑戦した」ということくらいだった。舞台『エクウス』である。これが彼の初舞台作品だった。

ポッター役のラドクリフ、舞台「エクウス」で全裸に | ロイター

エンタメ系ニュースサイトじゃなくてロイターでも記事になっている、というのに話題性を感じる。

 

時は流れ、映画の最終話である『死の秘宝part2』の頃には重過ぎる思い入れのある作品となり、生まれて初めて何度も映画館にリピートした映画になった。
原作が終わった後は「映画がまだあるから終わってない」ってずっと自分に言い聞かせてたけど、映画が観終わった後、まだ自分が観ている内は終わっていないと思って、結局4回観た。

その思い入れは、作品だけではなくて、キャストやスタッフにも及んだ。
ハリーたち主人公3人は、映画の途中から別のキャストに変わるという噂も出ていたが、結局全8作、ほぼ全員が同じキャストのままで終了した。こんなにホッとしたことはなかった。続けてくれてありがとう、という気持ちだった。

 

そしてハリポタが終わってしばらくした頃、ダンの主演作として話題になっていたのがホラー映画『ウーマン・イン・ブラック』だった。
今までホラー映画を観たことがなかったけれど、ハリー以外を演じるダニエル・ラドクリフを観てみたい、という気持ちで映画館に行った。
ちょっと怖かったけど、面白く観れた。
この作品のお陰で、映画館でホラーを観れるようになった。

 

この後、決定的にダンのことを好きになる作品が出てくる。
ツイッターで騒いでいるのを見ている人にはおなじみ『キル・ユア・ダーリン』である。
『ウーマン・イン・ブラック』以降久しぶりにダンの出演作の話題を聞いてから、この映画が作られるということを知って、とても楽しみにしていた。
撮影初日の写真が出た時から、狂ったように情報を集めるようになった。
そこからトロント映画祭でのプレミア上映や、インタビューを調べたりしていた。
いつ日本公開だろう、と待ち続けたけれど、一向に情報は出なかった。その内海外では円盤が発売され『キル・ユア・ダーリン』は初めてアメリカAmazonで買った作品になった。
その後日本では公開されずに、DVDスルーになった。
ちなみに現在、日本のAmazonでも北米版が買える。

 

初めて『キル・ユア・ダーリン』を観た時、ダンのあまりの可愛さに完璧に打ちのめされていた。こんな彼は観たことなかった。一挙手一投足の全てが可愛かった。
同時にデハーンの美しさにも打ちのめされていたのだけれど、一緒に観たデハーンファンの人に「ダニエルのファンだとこういう反応になるのねえ」と言われた事をよく憶えている。
(akiさん、元気ですか。突然いなくなってしまってとてもさびしいです。いつかまた会えますように)

 

その時、私こんなにダンが好きだったんだ…という謎の衝撃に受けていた。
同時にデハーンも大好きになったのだけれど、私の目に見える範囲では彼のファンはとても増えていく一方で、ダンが好きという人はとても少なかった。それが多分、私が余計に彼を応援するようになったきっかけだと思う。

そこからはもっと彼のことを知りたくなった。
今どんな映画にの撮影をしているのか、はたまた舞台をやっているのか。
彼をフォローするためだけにGoogle+を始めたりした。
新作の映画が観れなくてやきもきし、海外版のBlu-rayを買ったり、日本未公開のDVDスルー作品を買ったりしていた。

『キル・ユア・ダーリン』を映画館で観れなかったことが悔しくて、キルユアと同じくらい観たい!と思っていた『ヴィクター・フランケンシュタイン』を観るために、リアルで会うのはその時が二度目ましての方と台湾に行って観た。(葉さんその節はありがとうございました)

 

そして今年の3月には、ダンの主演舞台『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』を観に行った。
そのために初めて一人で海外に旅行をした。
初めての生の舞台はとても素晴らしかった。すぐ目の前で彼が動いている、演技をしている!
そのことについては10月に出る予定の舞台旅行本に寄稿させていただいたので、そこに詳しく載る予定。
ここか、本にするかでいつかこの旅行全てについてまとめたいとは思っている。

 

そして、終演後に本人に会うことが出来た。
ファンについてもたくさん聞かれ、その度にいろんなことを答えていたダンと会うのは本当に怖かったのだけれど、会ってみると、こんなに大勢の人に会っているのに、紳士であることに務め、優しくて思いやりのある人なのかと驚いた。
舞台のマチネでもソワレでも、終演後には毎回出てきて希望している人のすべてにサインをし、写真を撮り、ずっと動き回っているその体力と精神力の強靭さに、尊敬しかない。
自分の口で舞台の感想を伝えたり、キルユアの話が出来てよかった、と今でも思い返している。
会って話し切れないことは手紙に書いて渡した。とても喜んでくれた。
名前も呼んでもらったし、ハグもしてもらったし、彼が写真を撮ってくれたしで、会えて本当に良かった。
この時一緒にいたやつしろさんは完全に私の介護を任せ切っていた。やつしろさんありがとう。

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隠しているけれど、この時の私の顔、今まで撮ったどの写真よりも写真写りがいい。これは本当の話。

 

舞台が終わった今も、楽しみな企画が目白押しだ。
映画もドラマも決まっているし、多分また舞台も声優もやるだろう。もしかしたら映画監督にも挑戦したりするのかもしれない。
ハリポタに出ていた時からずっと、ダンは第一線で活躍し続けている。日本だと未公開だったり舞台に出るだけだと「あの人は今?」と言われそうになることもあるけれど、本当に、ずっと仕事をし続けている。
彼のことを観続けていられるという幸福を噛み締めている。
彼がいたから、私は海外のBlu-rayの買い方を覚え、海外へ旅行し、映画館のチケットを買ったり舞台を観たりした。
次はどんな景色を見せてくれるのだろう、とわくわくしながら、改めて彼の誕生日を祝いたいと思う。
28歳の誕生日おめでとう。


そして去年、『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』の公開記念としてダンの出演作などをだらだら紹介する #ナウユーシーダン というタグをつけた紹介をツイッターで呟いていたのだけれど、今年は #スイスアーミーダン のツイートで引き続きやろうかなあ、と思っているところ。
まだ紹介しきれていない作品もあるし、正直私が観ていないものもあるので…

 

とりあえず今後日本で観られるダンは、映画『スイス・アーミー・マン』になる。
9/22(金)公開予定なので、皆観てね。
ポール・ダノダニエル・ラドクリフのダブル主演だよ。
現在手ぬぐいつきの前売り券が販売中だよ。


『スイス・アーミー・マン』 特報