熱に羽化されて

好きすぎてこじらせたうわ言や思考の整理など

アルメイダ・シアター・ライブ『リチャード三世』感想(ネタバレあり)

すべりこみでアルメイダ・シアター・ライブ『リチャード三世』を観て来た。TOHOシネマズ川崎はシアター・ライブは基本的に全て上映してくれるので本当にありがたい。以前マーティン・フリーマンが演じていてそれを観るために随分とTLの人たちが渡英していたのを憶えている。2016年に上映されたものが、もう日本で観れるって本当にありがたい。


舞台はまさかの現代から始まる。リチャード三世の遺骨が発掘されたところから、物語は彼の生きている時間まで巻き戻っていく。序盤からレイフ・ファインズ演じるリチャードの凄みに圧倒されて、無茶苦茶なことを言っているのに、頷かざるを得ない状況になっていくのが、観ていて辛かった。ああいう圧力を感じるとこちらも一緒に辛くなってしまう。
それでもありあまる程に面白かった。実は初めてのリチャード三世だったが、困ることは特になかった。荒々しくて時に

ルパート・グールドの演出の話が怖かった。レイフ・ファインズに「演じるのではなく、内なる感情を表わせ」とインタビューで述べていたのだ。あの恐ろしいリチャード三世は、リチャード三世であり、同時にレイフ・ファインズの感情の増幅を見ているのだから。いや、多かれ少なかれ役者の感情は役に乗るものだとは思っているけれど。「特に有名な役は、自分を出した方がいい」とも言っていたので、同じく彼が関わっているアンドリュー・スコット主演『ハムレット』もまた、アンドリューが出て来る演技なのかな、と思って期待した。

 

というのも、そうです、私来月アンドリューの『ハムレット』観てきちゃいます!
だから今日のアルメイダ・シアターの客席が映る度に「来月!此処に!行く!」とテンションが爆上がりしたのでした。いよいよ実感が湧いてきたぞ…!

 

 

…………という書くだけ書いてほうたらかしていた記事を発掘したのでアップする。
一体いつの話をしているんだ。これを書いたのは恐らく2月だ。

10月には佐々木蔵之介が『リチャード三世』を演じるので観に行く予定。こちらほぼ男性ばかりの配役になっていたので、どういう演出になるのか楽しみ。
また、今度ファン・ジョンミンがリチャード三世を舞台で演じるという話をちらりと聞いた。
この人のリチャード三世は、多分、凄まじいことになる。『アシュラ』という映画のファン・ジョンミン演じるパク・ソンべというキャラクターがヴィランとして物凄く魅力的で恐ろしかったので、リチャード三世も、絶対面白い筈だ。