熱に羽化されて

好きすぎてこじらせたうわ言や思考の整理など

当たり前のその先に #ぽっぽアドベント2024

24日の紹介文を書き終えて、さてどうするかなと溜め息を吐いた。なんとなく書く内容を考えてはいるわけなのだけれど、結局まとまらずにこんな時間になっている。去年どうしてたっけと思ったら初日に書き上げて後は楽しく人のを読んでいる状態だった。毎年それがいいって忘れてたよ。年に1回しかやらないから。

と言うわけで、ぽっぽアドベント2024「枠を壊せ!」最終日25日目担当のはとです。
これまでの記事は下記から読んでください。今年も例年にもれずめちゃくちゃ面白いので。

adventar.org

 

今年のテーマ「枠を壊せ!」は、お気づきの人もいるだろうが、INIの6thシングル「THE FRAME」から取っている。「僕らを囲う"THE FRAME"を壊す」をテーマにしており、メイン楽曲のLOUDはまさに偏見や理不尽を打ち破ろうという楽曲だった。


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ここまでどハマりすると思っていなくて、彼らの発するメッセージに感化されてこれにしたのだが、こんな無茶振りよく答えてくれたなと昨日までの24人の書き手に思う。


翻って、自分は何か枠を壊したか?と言われると、うん、とても困る。共感したけれど、なんというか、改まって何かしたかというと、特に思いつかない。
本当のことを言うと、自分の枠、壊したい!と思って一人でアドベントカレンダーを埋めようとしていた。今年の目標として、好きなバンドであるa flood of circleの話をすることを掲げていたのだが、全然出来ていなかったのも引っかかっていて、好きな曲の話を毎日のようにしていた。2週間以上続いていたのだが、感染症にかかってから全く気力も体力も無くなって途絶えてしまった。それでもブログを16日も連続で更新したのは人生で初めてだったので、一つ枠を壊せたんじゃなかろうか。

 

流石にこれだけで話を終わるわけにはいかないので(完走してたら終わってたかもしれない……)、もう少し何か書かないと、と思うのだが、うまいように進まない。
順当にいけば、今年大きく関わったINIの話をすればいいんだろう。でも改めて書く必要があるのかと思うと、もう初日に名文が上がってるしな。
それ以上にしっくりこないと思うのは、何か納得がいってないんだろう。でも、何に?

 

モヤモヤしたままでいくのもなんだが、角度を変えて話をしようと思う。
ここ10年くらい、洋画がきっかけで仲良くなった人たちと遊んでいる。10年もあれば全然映画の話をしなくなっても、ありがたいことにそのまま縁が続いてることが多い。ただ、知り合った人が多すぎて、新しい友達を作ることを意識的にやめていた。今いる友達を大事にしなくて、バンバン新しい友達を作ってもな、と思っていた。もちろん全く作らなかったわけではなく、友達の友達とかは増えていたけれど。
最初のうちは最近良かった映画、ハマっているジャンルの話ばかりしていた。けれどそのうち、政治のこと、デモのこと、生活の話など、多岐に渡って話せるようになっていた。映画に出演している好きな俳優が、積極的に社会問題に言及する人が結構な数いたのも影響していると思う。当時の日本ではまだ芸能人が選挙に行くことすらろくに言えていなかった時代に、ハリウッド俳優が政党を明かしてどこを応援していて投票に行こうと言うのに結構な衝撃を受けたのを覚えている。他にも人権に関するデモに参加しているリアーナや、セクシャルマイノリティのサポート団体に継続して寄付をしているダニエル・ラドクリフや、環境問題にも追及し続けるマーク・ラファロや、とにかくファンの見える場所で積極的に活動している人たちの姿を何人も見た。女性の権利に関しても、今も勾配がある中で、多くの人が声を上げ続けている。
誕生日に自分にプレゼントを贈らないで、その代わりに寄付をしてほしい、というベネディクト・カンバーバッチも印象的だった。ファンの友達が、それ以降毎年ベネさんの誕生日にファンからと寄付をしている姿もずっと見ている。


ありがたいことに、そんな環境で過ごしていたから、自分でやれることを探ししながら生きてこられた。周りに積極的にやる人が多かったのも助けになった。デモに行ったら友達がいたとか、何かあった時にハッシュタグを作って発信したりとか、◯◯に寄付したよ、と教えてもらったりとか、とにかく色んなことを教わった。自分も実行してはやったと言うようにしていた。震災が起これば寄付したり、献血行ったとか、BIG ISSUE*1を買ったとか、人に親切にしたとかね。自分に出来る範囲のことだけだが、何もやらないよりはマシだという意識を持って生きていた。

 

そうやって過ごすのが当たり前になっていた中で、今年、INIにハマって別にアカウントを作った。ラジオやテレビ番組、本人たちの誕生日などをハッシュタグをつけてつぶやくのに、あまりに大量に呟いててうるさいなと思って分裂させたのがきっかけだった。特に友達が欲しいわけではなかった。今の自分の価値観と全く違う人とはあまり関わったところで疲れるだけだと思っていた。昔、ハマったジャンルやアイドルのことで別アカウントを作ってみて、結局疲れてすぐ消してしまったことが何度かあった。今回も遅かれ早かれそうなる可能性の方が高いから、情報を流してくれるアカウントや公式に関係あるアカウントだけフォローして、あとは壁打ちにしようと思っていた。
しかし、同じような問題意識を持つファンがちらほらいるのが目に入っていた。単純に「推し」の全てを全肯定するわけでもなく、いいところはいいと言い、悪いところはもう少し考えて欲しいと言う人たちが少なからずいることにホッとしていた。
INIを追っかけている内に、カムバ期間というものを体験した。カムバとは韓国の音楽業界における言葉でカムバックの略、新曲やアルバムをリリースして音楽番組やイベントなどで活動を開始することを指す。ちょうど今回のテーマにした6thシングルのカムバだった。CDを買ったりイベントに行ったりする中で知り合った人の中でも、差別には反対したいよねというスタンスの人たちに何人も巡り会えた。とても嬉しい誤算だった。こんな話をアイドルのファンの人と出来るなんて思ってもみなかった。他のアイドルを好きな人たちで、スタンスがかなり違って辛くなり、ここではやっていけないなと思ったことがあったので、諦めていたのが正直なところだった。それが嘘のようだった。

 

INIのメンバーたちにも、様々な発信してくれる人たちがいるのも大きかったのだと思う。
反差別を打ち出したTシャツを着ていた池﨑理人、都知事選に選挙権のある人は行こうとファンに発信してくれた西洸人、ラジオで選挙に行ったと話していた尾崎匠海、そして6月にはレインボーとトランスフラッグをつけたメールをファンにくれ、夏フェスでパレスチナの停戦バッジをつけてパフォーマンスをしてくれた許豊凡など。
髙塚大夢と後藤威尊の二人は、NHKのラジオで「ガチモン!」という番組を持っている。政治や社会問題に対して、NHKの解説委員や記者と共に初歩から分かりやすく伝えようとする番組だ。髙塚と後藤の二人は生徒役として参加している。元々単発番組だったのが、月1、そして今は第一・第四火曜日の夜9時5分からの月2回のレギュラー番組にまで成長した。こういうことでちゃんと自分たちの生活と政治を考えようとしてくれるアイドル、私はあまり知らない(もし知っていたらぜひ教えてほしい!アンジュルムは知ってます)。この番組をきっかけに初めて考えたというファンを毎回観測できる。一方で、ちゃんと考えていて、番組を聞いていて触れていない所にもちゃんと突っ込んでいるファンも見かける。すごい光景だと思う。

 

9月にやっていたファンコンツアーの初日、私は当たっていなかったのだが、ファンクラブに入っている人限定のグッズの引き換えのためと、この数ヶ月で出来た友人とご飯を食べようと会場にいた。その時、フリーパレスチナとトランスアライフラッグをバッグにつけている人を見かけて、思わず話しかけてしまった。インターネットでは見かけても、実際に会えるとやっぱり嬉しい。ゆっきゅんのライブで見かけたことはあれど、INIのライブ会場にいるなんて思わなかった。
その人とはその場で話し込むだけで飽き足らず、ご飯にも誘い、友達になった。やったー。リアルにナンパをしている点については目をつぶってほしい。

 

他にも、カムバの時期に出会った年下の人とINIの関連のポップアップストアに行ったついでにご飯に行った時、当たり前に選挙の話をした。正直これまであんまり考えていなかったけれど、上京して住民票を移せたからちゃんと選挙に行けるんですよ、と教えてくれていた。仕事の関係で投票所が閉まる数分前に駆け込んで投票してきた!と言う友人の話を聞いていて、私は正直泣きそうになっていた。世の中の流れが話しやすくなっているからと言うのもあるかもしれないが、アイドルが好きだとか可愛いとかトレカが手に入ったとかという話と並行して選挙に行ったとか日本をもっとよくしたいよねという話を出来ているのがとても嬉しかった。

 

色々話している内に、なんでそんなこと沢山知ってるんですか?と年下の人に聞かれて、こういう環境だったからと先ほど書いたような話をした。
その時、今度は私の番なのだなと思った。
自分の意見を発信したり、意思表示をしたり、寄付をしたり、デモに行ったり、BIG ISSUEを買ったり、逆に不買したりすること、これまで当たり前にやっていることになってしまっていたけれど、そうでないという人もいる。INIのファンには未成年もまあまあいるし、年下も多い。今までの界隈だと、自分が一番年下だったり、下の方になることが多かったので、年上、大人としての振る舞いを考える機会が増えた。単純に関心がなかったと言う人ももちろんいるだろうけれども、知らなかった人に、色んなできることや選択肢を増やすこと、偉そうに聞こえるかもしれないが、私も誰かに教えてもらったことを、こんなこともあるんだよと示せるようになれたらと思う。だから私はあれやったとかこれやったとか、徳を積んだとかに近いような話もじゃんじゃかする。
当たり前だと思っていたことも、場所を変えれば全然当たり前ではない。だからこそ言い続けることに意味はあるし、人と話すことで何か影響したり、変わったりが出来るのではないかと思えた1年だった。これこそ私にとっての枠で、だからこそ、どんどんぶち壊していきたい。そういう姿を見せていくのだ。結局INIの話もしているが、私と彼らと言うよりは、彼らを通して見えてきたことや知り合った人の話になった。
こういうことをすると、ようやっと真っ当な大人に近づいてきたんじゃないかと思えたけれど、正直まだまだなので、出来ることをやっていきたいと思う。

大人とか書いたけど、ライブ前に列に並ばざるを得ず、昼ごはんを食べるタイミングがないとはぐれていた同行者に電話していたら、隣に並んでいたファンの人におにぎりをいただいたことがあるので全然子どもな気もする。単にINIのファンが異常に優しいだけな気もする。今年知らない人から食べ物をもらったエピソードが二つある。もう一つはまたいずれ。


ぽっぽアドベント2024はこれにて終了です。5度目の開催となりましたが、無事に完走しました。お付き合い頂いた皆様、本当にありがとうございました。まだ全部読めていないという人も、どうぞ年末年始にでものんびりお読みください。


色んな所に寄付し尽くしたけどお前にも何か施しをしてやるよという奇特な方がいたら、今回初めてcodocの機能をつけてみたのでそこからサポートください。今具合が悪くてヘロヘロなので、自分を回復させたり慰めたりするのにありがたく使わせてもらいます……

 

それでは皆様はどうぞ体調に気をつけて、ハッピーホリデー!

(有料部分はお礼を書いているだけです)

*1:ホームレス状態の人を支援、自立を応援するための雑誌。元々イギリス発で、よく有名人が表紙になっている。日本版は日本語で読めるし、読み応えがある

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