熱に羽化されて

好きすぎてこじらせたうわ言や思考の整理など

歓待を浴びる #ぽっぽアドベント2025

#ぽっぽアドベント2025 最終日のはとです。前日の麦酒さんの話が面白かった…今年どハマりしてたけど、本当にこの半年の間でめちゃくちゃな行動力を発揮していたのを、まとめて読んで実感した………
と、盛大に遅刻してるけれど、年末も終わりそうなので、年始にでものんびり読んでください。

adventar.org

今年のテーマは「ゆきてかえりし物語」にした。もちろん、ホビットの日本版の副題である。このテーマ、解釈は自由にどうぞとしつつも「旅」である、としたのも、今年は自分がよく旅をしたからだった。向かった先は鹿児島、大阪、香川・岡山、箱根、愛知、北海道。結構縦横無尽に飛び回っているな。

しかし、私にとってここ10年くらい、旅というのは主に海外に行く時に使う言葉だった。それが久々に覆ったのが2024年の秋だった。INIのホールツアーが行われた時、片っ端から申し込んだ。普段の彼らの動員規模を考えると、明らかにホールはキャパが足りなくて、全部申し込んでやっと1つ当たれば御の字、くらいの確率だったのだ。一番大きい会場で、居住地でもある神奈川県の公演は見事に外れ、代わりに当たったのは北九州ソレイユホール、しかも平日。しかしもうここしか当たってないのだから飛ぶしかない。北九州というのはメンバーの池﨑理人の出身地であり、自分のルーツの場所でもあったので、なんだか感慨深かった。
その時に、別に国内でも旅しようと思えば出来るんだなあ、と当たり前のことに気づいたのである。これまでは、日本には来てくれない、やってくれないもののために飛んでいたことがほぼすべてだったので、目的が国内になればそりゃ国内にも行くよなあと変に納得したのだった。
しかしこれまではどちらかというと、自発的に目的地を選んでいるというより、「もうここしかない」みたいな理由で飛んでいた。ロンドンもニューヨークも北九州もすべて同じだ。だってそこでしかやっていないんだもの。
それを今年は、結構自発的に「ここへ行こう」と決めて飛んでいた。選べなかったのは大阪と愛知くらいだと思う。(ビル・スカルスガルドが来るって言われたら大阪だろうとどこでも行くでしょうよ……)

今年の方向性を決めたのは、やっぱり3月に行った鹿児島だった。a flood of circleというめちゃくちゃな頻度でライブを行うバンドが好きなのだが、2024年から25年にかけて、一つ前のアルバムツアーでは34カ所で37公演の全国ツアーを行った。普段なら東京と神奈川にしか行かないのだけれど、INIで遠方に行くならフラッドでも行ったっていいじゃないか、地方でのライブってまた全然違う光景だし、と思ったのだった。ツアー日程の中に鹿児島、しかも土曜日開催を見つけた時に、遠方で行くならここしかないと決めた。理由は友達がいたから。1人は東京に住んでた時に会ったことがあるばちこさんで、もう1人のチグリスさんは東京に来てくれた時に会ったことがあった。

インターネットをそれなりにやっていると、全国どころか全世界に友達が増えていく。会ったことないけど長年やりとりを続けている人たちは、「友達」と呼んで差し支えないと思っている。逆にフォロワーって言葉で友達を呼ぶのは嫌い。一方通行の間柄だと思っているので。
そんなインターネットの友達とは、何かしらイベントが東京であれば会えることもあるが、誰しもがその場所に出て来れるわけではない。同じジャンルのことで凄まじく盛り上がっても、その背後にある生活スタイルは全然違う。そんな欠片が垣間見えたりしながらも、私たちは同じ瞬間をインターネットを通して共有している。これだってもちろんありがたいことだ。なかなか直には会えない人に、声だけなら電話やLINEなどで話すことは出来るし、文字のやりとりをリアルタイムで行ったりも出来る。
また、こういうオタクをやっていると、どうしてもイベントごとは東京になりがちだ。たまには来てもらって東京で会うばかりではなく、自分から会いに行こうと思ったのだった。

鹿児島に行くんだけど会いませんか?と打診をしたところ、二人とも予定が合い、快くOKしてくれた。何したい?どこ行きたい?と2人は沢山聞いてくれた。土地勘のない私はポヤポヤとライブの話と、INIの西さんの出身地でもあるので縁の地に行ってみたい、あと何なら観光もしたいとつらつら話していたら、2人は私の希望を全部叶えようとしてくれていた。チグリスさんに至ってはライブにも一緒に行ってくれることになった。嬉しい。a flood of circleは私にとって銀河一格好いいバンドなので、宇宙一格好いいバンドであるミッシェルのファンに見てもらえるのが嬉しかった。結局色々リクエストをして、2泊3日の旅は、1日目にチグリスさん&ばちこさんと鹿児島市内観光+ライブ、2日目はばちこさんと観光、3日目はもう朝帰るだけという日程となった。

鹿児島空港に着いて、まずチグリスさんが迎えに来てくれた姿を見て、それだけでもう胸いっぱいになってしまった。どこいます!?何番出口!?などやりとりしながら、彼女を見つけた時の笑顔ったら!もうこれだけでなんだかゴールに辿り着いたようだった。普段の一人旅、空港から送迎の利用などもしてないので、誰かに迎えに来てもらうという体験をもう随分とやってなかった。誰かに迎えてもらえるってこんなに嬉しいことだったんだな。

車に乗って市内まで向かうのに、桜島が見えるルートで行くねと普段と違う道を通ってくれた。おかげでずっとおしゃべりしながら、桜島の巨大な姿をじっくり拝むことが出来たのだった。普段、私は酔いやすいのもあって移動中に寝ることが多いのだが、とてもじゃないがそんな暇はなかった。桜島以外にも、道中にある歴史的名所などを紹介してもらいながら、あっという間に市内に着いた。そこからばちこさんと合流してお昼を食べて市内を巡った。よくネット上では名前を見かけていた鹿児島の映画館を巡り、コンセッションで飲み物や食べ物を買った。文字だけで見聞きしていた場所を実際に見るのは感慨深かった。時間さえあればガーデンズシネマでちょうどやっていたナショナルシアターライブを観たかった…!

ばちこさんとはまた明日と別れ、チグリスさんとフラッドのライブに行った。全然違う場所で観るフラッドはちょっとやっぱりいつも観ているのとは違ったし、何ならリハなしで本番に入っていたらしいのでそりゃあ違うだろうという感じだったが、とても面白い体験だった。鹿児島で書いた歌だと言って、私の好きな「ベイビーブルーの星を探して」という曲をやってくれて、より思い出深い曲となった。ボーカルの佐々木がフロアを練り歩いた時に、チグリスさんと一瞬向かい合っていたのがすごい光景で、撮れるもんなら写真を撮りたいくらいだった。

ライブが終わった後に、チグリスさんが素敵なお店に連れてってくれて、延々と喋りながら美味しいご飯を食べた。店主が1人で切り盛りしてくれるカウンターだけの小さなお店で、地元の食材を使った料理が沢山あって、ずーっと楽しませてもらった。写真を撮りそびれた!と叫びながらご飯を食べていた。チグリスさんは中学からずっと知ってる同級生みたいな時と、お子さんと同じ扱いされてる時があるな…?と思う時があり、そのバランスがおかしくて、そしてどちらも心地よくて仕方なかった。名残惜しくてしょうがなくなりながら別れた。

次の日、午前中は美術館をぶらぶらしたり、西郷隆盛像を眺めたりした後にばちこさんとパートナーの方と合流した。三人でお昼を食べ、市内から更に南へ向かった。私は「指宿に行って砂風呂に入ってみたい」という要望だけ伝えていたのだが、まず向かったのは鹿児島の薩摩半島(二股に分かれている内の左側)の最南端である長崎鼻だった。岬をうろついたり、売店でアイスを食べたり、お土産を買ったり、鹿児島県出身の有名人一覧ボードに西洸人を見つけてはしゃいだりした後、西大山駅というこれまたJR日本最南端の駅に連れて行ってもらった。ばちこさんのパートナーとは初対面だったのだが、ありえないほど楽しかった。私が綺麗な景色の写真を撮っていたら、「あれ(アクスタ)は出さなくていいの?」と毎回確認してくれるいい人だった。

そしてようやく砂風呂にも入った。入ったというか、埋められたのだが……砂の重みが自然と心地よく、しかし脳内では土に埋められる三下ヤクザだったらこうはいかない、など物騒なことが若干頭をよぎっていた。信頼関係がないと砂風呂って出来ないと思いながら、しばらく砂に埋もれている時間を過ごした。自分がふかし芋とかになっているような心地になった。砂を落として温泉に入って、うわー気持ちいいね、とばちこさんと言い合っていた。ばちこさんはここ2日、しばらく会えてなかった親戚のお姉さんみたいだった。やっぱりずっと喋っていたけれど、ぼんやりと海を眺めて、ほとんど初めての場所で、幸せってこういうものなのかも……とぼんやり想いを馳せた。この辺りから気持ち良すぎてあんまり言葉がうまく出てこなかったような気がする。

ほかほかになって、だいぶ脳みそもとろけながら市内に戻り、3人で夕飯を食べた。薩摩料理が食べられるお店に連れて行ってもらい、昨日とは違う鹿児島料理を楽しみ、これでお別れかな、と思っていたら、最後の最後に「城山へ行こう!」と連れて行ってもらった。全然人がいない夜の山は1人じゃ絶対に行けない、というか、行こうなんて思いつきもしない場所だった。市内の夜景が一望出来る城山は、びっくりするほど綺麗だった。人の営みが明かりに凝縮されていた。

この2日だけで、物凄く沢山の場所に連れて行ってもらった。全部の場所に触れてると書ききれないと思って端折ってしまった部分もある。ずーっと連れて行ってもらうだけという、めちゃくちゃにもてなされた旅だった。「歓待」とはどういうことかと聞かれたら、私はこの旅で受けた全てのことを話すだろう。何度もお礼を言っても、全然足りなかったと思う。皆「せっかく来てくれたんだし!」と言ってにっこり笑っていた。

私も誰かが遊びに来てくれた時はもてなしたい…という気持ちを新たにした旅だった。受け取ったものは返したい。それは友人たちにはもちろん、私はその辺で困ってる観光客とかにも、どうにかいい思い出にして帰って欲しいと思っている。旅してる時、いつだって誰かが何か助けてくれる時がある。それは友人たちでもあり、見知らぬ誰かの時もある。私もそうでありたい。

また、遊びに行くのも続けていきたいですね!待ってろ様々な地域に住んでる友人たち!

総じてちょー楽しかったので、私も返していきたいというお話でした!
ぽっぽアドベント、だいぶ延長したけど終了です!
みなさま良いお年をお迎えください!