熱に羽化されて

好きすぎてこじらせたうわ言や思考の整理など

ぽっぽガラ(ちょっとしたパーティーを開いた話)

ちょっとしたパーティー、巷に聞くけどなかなか出会うことはない。
なので開いてみたらめちゃくちゃ楽しかったという話。
防備録として、もしくはこれからこういうことやってみたいという方への応援になればいいなと思う。

きっかけ

昨年末辺りから、Twitterの友人たちが「ちょっとしたパーティーをやりたい」と言うようになっていた。皆日常に疲れてたんだと思う。かく言う私もその一人だった。そんなつぶやきは増えても実行する気配がなかったので、ないならやろう!と開催を決めた。パーティー、主催どころかろくに出たこともないといういきあたりばったり加減。
しかし俺たちにはパーティーが必要だ!
あと「パーティーに着ていく服って他のどこに着ていくわけ?」みたいなことも言ってたので、せっかくなら着てく機会になればいいよね、とか思っていた。筈。

 

準備

しかしパーティーをやるに当たっては様々なことを決めなければならない。
いつ?どこで?予算はどれくらい?誰呼ぶ?
せっかくなので店貸切でやりたいなーと思い、結婚式の二次会とか出来る店を検索。良さげなお店を発見。どれくらい集まるか分からなかったので、最低人数と最高人数の幅があって、それでもなんとかなるお店に決定。
そしてとりあえずやりたいとつぶやいてた人たちを中心に、その時会いたかった人たちを片っ端から声をかけた。どこに住んでるとか最近忙しいとか本当にお構いなく声かけてたので、びっくりした人もいたと思う。パーティーの会費が普通の飲み会よりもちょっとお高めだったのもあって、殆ど会ったことのある人に絞った。また、お酒を出すので成人のみに絞った。結果としては約50人の出席が決まった。盛況である。
人数が本決まりになったので、一度お店に下見に行った。場所は知ってたけど実際に行ったことのある店ではなかったため、駅からの動線やトイレの有無など色々チェック出来て良かった。フロアの見取り図も見ていたけれど、実際に来てみるとこんな感じかとわかりやすくて良かった。
お店の方は会うなり「結婚おめでとうございます!」とおっしゃってて(私がめんどくさくなって結婚式の二次会系のサイトから連絡したからなんだけど)「違うんです…」と恐縮してしまったりなどした。
料理については、本来結婚式の二次会だと披露宴で食べてるからそんなに多く出さない、とのことだったのだけれど「これが一次会なんで!ガッツリで!」と一番高いコースにした。カリフォルニア料理で肉が売りの店で、ガッツリ肉がついてるコースが良かった。
またプロジェクター使いたかったのでスクリーンや音響の説明も細かくして頂く。正直ここに人入って色々やるのか、と思うとドキドキした。飾り付けとかも好きにやっていいですよと言われたが、まったく浮かばず折り紙の輪っかでもつくる?という発想しかなかった。しかし実際人が集まると壁など見ないので、あんまり気にしなくてもよい。

そこから名札を作ろうとしたんだけど、せっかくのドレスにダサくない?と、めんどくさくない?が勝ってしまって結局名刺を作らなかった。これが後に色々なことを起こす。
後は当日の名簿用意で終了。
当日まで出欠確認のアナウンスなどしながら当日を待つ。
もうちょっとやりたかったことが一つあったのだけれど、時間切れでアウト。次回に持ち越し。

 

「ぽっぽガラ」

いよいよ開催だ!という週の頭に、NYでメットガラ*1が開かれていた。まったく意図したつもりはないのだが、ここで私はぽつりとツイートする。

 

今年のメットガラのテーマが「ヘブンリーボディ:ファッションとカトリックのイマジネーション」であり、特に豪華で派手なものが目立っていた。
ここから参加者の様子がおかしくなる。
「なんかもっと派手なものにしなければいけないのでは…?」「ちょっと光輪つくってくる」など名前に中てられて奔走したり自作したりする姿が散見された。ちょっとあやかろ、くらいにつけた名前が大暴走する様を見た。
また、エア参加と称して「もし行くならこんな格好をした」という絵を描いてくれた友人がハッシュタグをつけて投下してくれた。
#PoppoGala #PoppoGala2018
一人が始めたら何人かしてくれて、始まる前からこんなにわくわくするなんて!と幸せな気分になった。

 

当日

会場入りする前に美容院に行く。伸びっぱなしだった髪をどうにかしてもらう。
「今日この後パーティー開くんですよ」
「へえー。じゃあかっちょよくするか」
ともう付き合いが15年くらいの美容師さんにバリバリ刈られてセットしてもらう。
TL見てるとネイルしたり美容院行ってる人がいたりわくわくだった。

若干予定時刻より遅れて会場入り。待たせた皆、ごめんよ…!
受付は妹に丸投げして、中でセッティングなどに奔走。
会場を持ってる映画Tシャツを壁に飾ったのと、エア参加組のイラストを展示した。しかしこの辺りはもっと最初人に任せれば良かったと反省。急遽手伝ってくれた方本当にありがとう!
受付時間中からお店の方でウェルカムドリンクというか、もう飲めるようにしてくれていたので順次入って荷物置いたらもう飲めるようにしていた。
しかし来る人来る人皆すごい個性的で超良かった。特に、メットガラで話題になっていた光輪を作ってくれた人が複数いたため、皆でかぶせ合いっこしたりして盛り上がった。
挨拶したり音楽繋いだり色々していたらあっと言う間に時間になった。
乾杯と最初に挨拶。今回は女性のみだったので「レディース・アンド・ガールズウィメン*2、~」という掛け声が出来たのは楽しかった。
ル・ポール*3の決め台詞のパロディを混じえた注意事項を2、3言って、他は好きにしてもらう。
立食形式だったが、座れる場所もたくさん作っていたため、皆割とゆったり座って食べることが出来たと思う。ただ、私は何か色々やっていたためずっと立ちっぱなしだった。
料理はコースで8品ほど、前菜から主食、デザートまで結構盛り沢山だった。私は食べることが好きなのだけど、類は友を呼ぶ。お店の方がかなり用意してくれた筈だったが、あっという間に皿は空になっていた。チーズケーキが美味しかった、と後から聞いたのだが私は食べていない。そして「食べそこねた!?」と言ってた人もちらほらみかけた。弱肉強食の世界である。
飲み物も豊富で、中でもシャンパンが飲み放題だったのがとても良かったと思う。
しかしスマフォで全部やろうとしたのは失敗だった。遅れてきた人への対応と音楽出力を一緒にしたらいけないね!次回はこの辺りを分けられるといい。というか私以外の人に任せたい…

途中で「誰が誰だかさっぱりわからないから紹介してほしい」という希望があって(名札作らなかったからな。でもせっかくのおめかしに名札はダサいし、何よりめんどくせぇ)急遽私が参加者を紹介するターンが入る。その場で近くにいた人を連れてきて名前と今日の格好のテーマ、そしてハマっているジャンルや推したい人などを話してもらった。
割と無茶振りだったテーマを皆面白おかしく答えてくれたのが凄かった。
「死んだ筈のあいつが何故ここに…」「失われたアスガルドの輝き」「一人動物園」「一周回ってガチの結婚式の二次会」「リアル・ヴィンテージ」「パレードへようこそ」など、個性が溢れ過ぎている。映画好きが多かったので、映画にちなんだネタが多かった。
ちなみに私は「ワカンダ・フォーエバー」だったがかぶった。しかしかぶった相手と全く違う格好をしていたので良かった!笑

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こちらが当日の私の衣装。
黒基調に金と銀のスパンコールのドレスに、珠のブレスレットがワカンダっぽいと言い張る。

 

また、ハマっていることを語るシーンも面白かった。
推しの写真を印籠のように掲げたり、うちわを振ったり白石*4のお面が出てきたりしたのも面白かった。推しへの愛が凄い。リアーナの下着ブランドを紹介してくれた人もいた。
皆一人ひとり面白い人ばかりなのでこの辺りはかなり盛り上がったと思う。ただ、本当に急遽でやったので紹介しきれなかった人がいたのが残念…!人数も多かった。
また、友人が作った動画を流した時が大盛り上がりだった。
そんなことをしているうちにあっという間に時間は過ぎて、最後の挨拶。
ここで何故か友人の一人が花束を私に贈呈してくれる。公開プロポーズ状態になり店内騒然。絶対次回もやるからね!と言って無事閉幕したのであった。

その後まったく企画していなかった二次会を各々で開いてもらい(この辺りで私はもう力尽きていた)、最終的に新幹線で帰る人のために三次会まで開いて終了した。
二次会、人が多すぎて分裂してしまったのがちょっともったいなかった…飛び入りで来た人もいた。
あまりに疲れ果てていたので、普段乗らないグリーン車で帰った。
カメラを持ってきてくれた友人が何人かいて、実質カメラマン役になってくれてとても助かりつつ、大丈夫だったかなーという感じなのでこの辺りも要改善…私含めまったく撮ってない人も多かったので。
後で一括でまとめて、参加者だけで共有したのも良かった。

 

感想

とにかく超楽しかった!当日は目まぐるしすぎて何が何やらあっという間に終わってしまったのだけれど、参加した皆も超楽しかった、またやりたい!と言ってくれて大変ハッピーだった。
局所的に「何やっとんじゃ?」みたいにちょっと話題になってたのも面白かった。個人主催じゃないと思ってた人まで散見された…
しかし何より皆普段はやらないような格好や髪型、メイクで思い思いの格好をしていたのが本当に素敵だった。
実のところ集まった人たちは「私の友達」という共通点だけだったので、元から友達だったグループもあったが、同時にはじめましての人も多く存在していた。
ここから仲良くなって話したり遊びに行ったりしているのを見れたのは開いた甲斐があったと思う。
友人同士でちょっと着飾って集まってパーティーするの、成立したのが参加した人が皆大人だったのでつつがなく開催出来たので本当に感謝でいっぱいです。
めちゃくちゃ手伝ってくれて当日も受付や会計をやったりする一方で、直前まで会場の場所をわかっていなかった妹のみなみちゃんにも大変感謝。出かける時に「で、今日どこなんだっけ?」と言ったときの驚きを忘れないよ…
そして何より、数年前に私の友達が同じくらいの規模でおめかししたクリスマスパーティーを開いてくれたのも後押しになった。素晴らしい先人に倣うの大事!
屋形船とかプール付き豪邸とか鹿児島でもいつかやってみたい。
意外とできちゃうものなので皆もっとやればいいよ!
皆、良きパーティーライフを。

 

ちなみにパーティーを開くとこんな効果まである。

 

 

そして第一回、と銘打ってしまったからには…あとは分かるな?

*1:毎年5月最初の月曜日にメトロポリタン美術館で開催される、VOGUE編集長であるアナ・ウィンター主催のファッションの祭典。毎年テーマが設定されたレッドカーペットが目玉の一つ。映画『オーシャンズ8』の舞台ともなった

*2:王谷晶『完璧じゃない、あたしたち』のWeb連載時のタイトル

*3:アメリカの超有名なドラァグ・クイーン冠番組である『ル・ポールのドラァグ・レース』はエミー賞を受賞

*4:ゴールデンカムイに登場するキャラクター。愉快な脱獄王