熱に羽化されて

好きすぎてこじらせたうわ言や思考の整理など

そわそわ

なんだかとてもそわついている。なんだかよい方のそわつきである。しかしこういう時は変なアドレナリンが出ていることが多いので、ちょっと間違えると3時まで起きてるような状態になるので気をつけなければいけない。

 

このそわつきに、特にきっかけがあるわけではない。単にちょっと早く…とは言え単なる定時に帰れてるというそれだけなのかもしれないが。悲しい。仕事なんか週3くらいで回せるようになればいいんだけど。今の職場に来てから1年ちょっと、テレワークの影響もありなかなか職場の人と顔を合わさないのだが、もう少しだけ仲良くなりたい気持ちと、いや下手に踏み込まなくていいやの気持ちでぐらぐらしている。皆いい人で、倫理観のレベルも近いので話していて辛いことにはならないので、過ごしやすい環境なのは間違いない。いつまでいられるかははっきり分からないし、なんなら人はどんどんやめていっているんだけど。辞める理由は理解できるしあんまり長くはいれないなとも思うが、もう少しやれることやっておきたい気持ちと、いやーもう全然駄目だーの間を毎日のように行ったり来たりしている。

 

なんだかこのそわつきは、このぐらぐらして安定していないものから来ているような気がした。

 

早く帰れたから何をしよう、と迷って結局時間を無駄にしそうな予感と、さっき電車の中で見知らぬ人に席を譲ってもらう優しさに触れて足取りが軽くなっている効果と、いいこと悪いことがないまぜになって勝手に遠心力が強くなっているような、いやもう何言ってるかもよく分かんなくなってきた。

もうこんなよくわからない状態で、なんなら恋でも始まって欲しい。別に人間じゃなくても新しい推しとかでもいい。

最近、何かに熱中していることがない。映画を観るのにも少し馬力がかかるし、薦められたものに触れても順当に面白かった!で終わってしまう。今何にもハマってるものないんですよ…と久々に会った友人たちに悲しい話をする羽目になっている。

今、まさに今この瞬間の状態は、プレミアで俳優が出てくるのを待ってる時に近くてそれよりは弱いくらいのそわつきなのだけれど、なんでこんなになっているんだろう。ツイッター親戚の報告を読んだからなのか。しかしこんなにそわついているなら、せめて何か待っていてほしい。実は10月に大きなチャンスがあるのでそれを掴めたらまたガラリと変わるんだけど、ちょっとそればかりはその日になってみないと何も分からない。

この記事読んでそわそわが共振したのかな。

www.zazaizumi.com

 

いやーしかしハマってるものがないなんて、熱に羽化されて、というブログのタイトルが泣いてしまうわ。熱中してハマってガーッと突っ走って変化さえしてしまう、くらいの気持ちでつけたタイトルなんだけど。いやこのそわつきはなんとなく空飛べそうな謎のテンションなんだけど。

特にオチもなく終わる。

 

 

…と思ったけどもう少し続ける。
今日「金木犀」という単語をずいぶんと見かけたからかもしれない。そのそわつきは金木犀の香りを嗅いだ時に似ている。
周りでは随分金木犀の香りがしているらしい。私は今日まで嗅いでこなかったので、いまいちピンときていなかった。
金木犀の香り、大好きなんだけどそわつくのは誕生日が近いからなんだろうか。この季節が一瞬で終わってしまうのが惜しいから、ということにしておきたい。華やかで甘くてくらくらするくらいの香り。ちょっと経つともうあの甘い香りから、酸っぱい臭いに変わってしまう。雨が降った後など特にそう感じる。
誕生日が一日ずれていれば、誕生花だったんだけどな、といつも思う。でも私が生まれた時に祖母が庭に金木犀を植えて、「これはあなたの木よ」と言ってくれたので、私には結構特別な花だ。

 

帰り道、金木犀の木が生えている場所に立ち寄った。通り過ぎるくらいでは香りはしなかったけれど、近づいてみたら花がついていて、香りも急にブワッときた。もう咲き始めたのか。秋だね。でももう9月も終わるもんね、と時間の経ち方が凄まじい勢いなことを感じながら家に帰った。

 

ぼやけた金木犀の写真。夜に撮ったからかピントがまるで合っていない

 

ブリリアントぶどう

ぶどうの旬がずっと良く分からなかった。夏の終わりくらいにいたかと思えば、秋真っ盛り!という頃にはもう見なくなっている気がする。自分の誕生月の10月には全然いないな…もう終わっちゃったんだっけ…というのを繰り返していた。
しかしここ数年は、ぶどうの旬はお盆から、というのが自分の中で定着した。
というのも、数年前からお友達からぶどうを買わせてもらっている。これがもう正直めちゃくちゃ美味しすぎて、これが届いてからは自宅の冷蔵庫は天国と繋がっているんじゃないかと思うくらいに美味しい。キロ単位で頼むので、一週間くらいは幸せが続く。

ぶどうというのは、食べられる宝石だな、といつも思う。皮の艶が本当に美しくて、眺めているだけでも幸せになる。また、中の果肉のあの透き通った感じがなんとも宝石っぽいなと思っている。モチーフとして本当に石で模しているのも可愛い。見た目からして優勝している。品種によって粒が大きかったり小さかったりするが、いずれにせよ可愛い。

今年は巨峰とシャインマスカットを頼んだ。
巨峰がとんでもなく甘くて、口に入れて皮と実を分離させた瞬間、大量の果汁が口の中に広がっていくのを楽しんでいた。しばらく皮だけを吸って身を齧るまでに時間をかけてしまう、なんとも行儀の悪い食べ方ばかりしていた。皮、というか皮に残った果肉が甘いのと、皮の方に含まれている果汁が甘いので、しばらく噛み締めていても甘いままなのだ。実も当然ながら美味しい。齧るたびに果汁が滴るようなみずみずしさがある。種がほとんどなかったので油断していたが、たまに種を齧ってしまって失敗していた。が、それでもなお甘くて、ずっと「なんだこの甘さは…美味しい…」と呆然としながら食べていた。

シャインマスカットは皮ごと食べられるので、冷蔵庫から出して良くつまみ食いしていた。こちらも甘くて美味しい。巨峰と比べると甘みの種類が違うと感じるのは、香りの問題だろうか。鼻への抜け方がシャインマスカットの方が強い気がする。実と皮がしっかりくっついていて、齧るとぱつんと皮が弾けるのが美味しい。果汁が溢れるような感じではなく、果肉の存在感がすごい。でも決して固いというわけではなく、噛めば最早サクサクというのに近い食感をしている。

 

2種類のぶどうをひたすらに8月は楽しんでいた。ああ、今思い出してもまた食べたい。美味しい…夏のご褒美と思ってどかどか買っている。今年は祖父母にお裾分けした。普段あんまりぶどうは買わないと言っていたので、大いに喜んでいた。

自然に左右されるので、特におすすめの品種!が変わってくるのが面白い。大粒で甘くてめちゃくちゃ美味しい。


去年はちょっと珍しい品種のものを買わせてもらい、それが凄まじく美味しかったので今年も頼もうと思っていたら気候の問題で出来なかったそうである。許すまじ気候変動。地球温暖化の影響をビシバシと感じている。回り回って自分達の生活に影響及ぼしまくりなのだから、もう少しだけ環境に気を配ろう…と思わせてくれたのであった。

 

 

夏休みの宿題が終わらない

そういう気持ちで書いている。
というのも、今年の目標に「月に2-5本ブログの記事を書く」と言っていたのに、すっかりこんと忘れていたからなのであった。
どうしてもうまく書けない時がある。というか、そういう時は大抵身構えていて、書きたいことがありすぎて、無限に枝分かれしていく話題を一つの流れにするのは無理だー、みたいになると放り投げて…みたいなことを繰り返している。私の場合は特に映画の感想がそれで、うまくまとめられずにうにうにしている。
まあこういう言い訳をしていないで何か書けよという話なんだけどね、はい……

 

ところで宿題と言えば、8/31に好きなバンドのボーカルがソロでリリースした新曲があまりにチルだったのと、いやまだ8月でいさせてくれよ…終わってないよ今日はまだ8/32ですよ…という気持ちになったので、せっかくだからちょっと聞いてってほしい。

 

open.spotify.com

t.co

 

普段バンドではゴリゴリのロックやブルースを爆音で鳴らしているので、ソロではこういう柔らかい音を出していることにびっくりする。私の偏った音楽の知識だと、アメリカで流行ってる音楽っぽさがある。とかくチルい!という感じ。チャイルディッシュ・ガンビーノの「Summertime Magic」みたいな心地いい浮遊感というか、のんびりしたくなっちゃう気持ちになる。夏の強い日差しと夏の空と入道雲コントラストが見えてくるみたいな、それでいて日本語だからなのか、蝉の鳴き声も聞こえてきそうだなーと思う曲。

 

そんな一夏の思い出になりそうでいて、人生かけた自由研究の歌でもあり、私はそれが結構好き。
何故なら私が映画『キル・ユア・ダーリン』に出会った時に、この映画と関連したビートニク・ジェネレーションのことをもっと知りたいな、人生単位でやってけばいいか……と強く思ったことを思い出すので。結局そこかい。そこです。

アートワークがかわいい。自分で全部作ったそうな。すごいね。

佐々木亮介「自由研究」のアートワーク。水面に幼少期の佐々木がチューペットを齧っている写真が左上から斜めに配置されている。右上には白地で自由研究の文字、右下には目玉焼きの黄身の部分に顔が書いてある写真

佐々木亮介 - 自由研究 アートワーク

バンドの方は10/20に代々木公園の野外ステージでフリーライブするそうなので、そちらもよかったらよろしくね。

natalie.mu

 

夏休み、欲しかったなあ。

二の腕って浮腫むんだって

知ってた?!私はこの歳まで、というか今日まで知らなかった。

実は今年の1月からオンラインヨガのレッスンを定期的に受けている。今日受けた「肩こり改善ヨガ」の中で二の腕と脇のリンパを流していた最中に聞いて大いに衝撃を受けた。確かに受けた後、びっくりするほど腕が細くなっていて、「これって浮腫みだったの!?」と叫び声を上げてしまった。

 

実は2ヶ月ほど前に膝が弱いけどどうしても欲望に逆らえずFitBoxing2を買った。
1ヶ月ほどぼちぼち週2〜3で続けて、そしてここ1ヶ月ほどは休んでいた。
3週間ほど続けている内に、二の腕が細くなっていて、「これ筋肉痛もバキバキ来るし、なるほど効果がある!」と思っていた。が、具合が悪くなって(案の定私の具合の悪さは単なる体調不良である。毎回検査して陰性が出ている)やめてしまった後、二の腕が戻っていたので「続けなきゃな…」と思っていて、ようやく調子が戻ってきたのと出来そうな環境下だったため一昨日から再開したところだった。が、ちょっとリンパを流したら細いと思っていた二の腕が戻ってきて、お前これ全部浮腫だったのか…と物凄くショックを受けた。今は腕よりも背中が筋肉痛である。

 

思い返してみれば、確かに足がパンパンに浮腫んだ時も、着圧ソックスを履いて寝た翌日は、「私の足首ってこんなに細かったのか」と驚くことが未だにある。
それと同じことが二の腕にも起きていたなんて知らなかった。
恐らく私の二の腕は、もうずーっと浮腫みっぱなしだったのだと思う。気が向いた時に、リンパ流してあげよう…と思った。
ちなみに風邪の引き初めにリンパマッサージをするのはおすすめしない。細菌が刺激した箇所から全身に回るため……浮腫んでる時には大いにした方がいいし、疲れている時にするのも気持ちいいしスッキリするけど、風邪の初期症状が見られる時には絶対にやめておいた方がいい。

 

ちなみにオイルマッサージしてる時に使ってるのはヴェレダセルライトバーチオイルという、あまりにもまんまなネーミングのものを使っている。効果があるかは分からないが、プラシーボ効果を狙っている。

いいこと指折り数えてみた

今週のお題「最近あった3つのいいこと」

 

お題兼バトンって、お題の時期過ぎたらどうすんの?と思いつつ突然やる。

友達が勧めた漫画買って読んでくれた

前の記事でも書いた『琥珀の夢で酔いましょう』を引き続き勧めている。
今日オンラインで話していた友達におすすめしたら、その場で買って読み始めてくれて、何ならちょっとお願いして読みながら実況までしてくれた笑
何が嬉しいって勧めたのに対して、別にいつでも読んでくれれば嬉しいのだけれど、私が勧めたから読んでくれた、と言うのが嬉しい。「どうせ面白かったら買うよ」とのことなのだが、一気買いってそんなにする?
信頼がある……と思ってめちゃくちゃ嬉しくなってしまった。ちなみに友人はもう読み終わって、面白かった!とのことだった。でもそれ以上に「ねえめちゃくちゃ飲みたくなるしお腹空くんだけどどうしてくれるの!?」ってずっとキレてた笑

面白いよ。おすすめ。

magcomi.com

前回勧めた記事はこちら。どんな漫画か分かるよ。

 

ibara810.hatenablog.com

 

献血チャレンジ成功した

実は7月に入ってから3回も献血ルームに行っており、3度目の正直でやっと成功した。やったね!皆、歯の治療をした後すぐに献血をしようとしても出来ないから気をつけるんだぞ!薬のことばっかり考えてて他が疎かになっていた。
しかも人生初の成分献血チャレンジ成功でもあった。以前挑戦した時は、ワンサイクルで具合悪くなってギブアップしていたのであった。ただ、戻ってくる時結構痛かったので、次回がもしあるなら「戻す時はゆっくりでお願いします」というワードを言うといいらしい。献血に行く度に新しいことを覚えて帰ってくるのに、全然知らないことがまだまだ出てくるので面白い。
110-120%くらい元気がないと献血出来ない感じがあるので、年に一回行けたらいい方なのだけれど、備えてる漫画の続きを読みたいという割とどうしようもない理由で早めに行きたい。筋トレすっぞ!

www.jrc.or.jp

もし献血気になった人は、とりあえず出来るかどうか上記の赤十字社のサイト読んでみたり、近くの献血センターに行ってみたりしてね。でも無理はしないでね。献血が出来る人、かなり限られるので。

好きなバンドのライブが素晴らしかった

Twitterでも散々騒いでいるのだが、a flood of circle初のホールワンマンに行ってきて、大変素晴らしくて満足した。
正直なところライブハウスで動かずその場に立っている状況が想像つかなくて、オールスタンディングの席がないタイプのライブはこの状況下ずっと避けていたのだけれど、ホールなら席があるしそこから誰かが突然飛び出してきたりはしないだろう、ということでチケットを取った。
結果大正解だった。
何故か席が3階だったけど*1、前の席が関係者だったのか座っていたのでめちゃくちゃ快適に観ることが出来た。普段ライブハウスだと、こんなに見下ろす形というのはないので、新鮮な気持ちで楽しんだ。4人全員の演奏がよく見えたし、ボーカルの佐々木がごろごろ寝転がっても何してるのか分かったし、ベースのHISAYOさんがあんなに激しくステップ踏みまくってるのも知れたし、奥でドラム叩いてるなべちゃんにギターのテツが寄っていくのもちゃんと確認出来た。そして客席もよく見えたんだけど、まー皆拍手が揃ってて綺麗ねえ!ってなった。サイリウムを振るタイプのライブではないけど、伸びた各々の手が力強く振られているのが上から見ていて楽しかったよ。私もめちゃくちゃに振っていた。
音の広がり方もライブハウスとは全然違って、包み込まれるような気持ちだった。ドラムの音が特によく聞こえた気がする。


www.youtube.com

フラッドと言えば、の一曲、「シーガル」。

ライブの雰囲気はこっちの方が分かるかも。


www.youtube.com

佐々木のMCが全体的に可愛かったのだけれど、「明後日選挙だけど、行くけど」とちゃんと行くことを前提に話していて、ああちゃんとしている人だと物凄くホッとしたのを覚えている。選挙に行こう、と呼びかけるのではなくて、当たり前のことでしょ?って態度。そもそも歌の歌詞聞いてる時点でそうなんだろうなとは思っていたけれど、言葉にしてくれると言うのはそれはまた嬉しいなと思う。

しかももっといいこととして、すぐに次の楽しいことを用意してくれた。フラッドは昔出したアルバムの再現ライブと言うものをこれまでもやっているのだけれど、その発表がまたあった。
さらにさらに、10/20(木)には代々木公園野外音楽堂で、なんと!フリーライブを!やることになったよ!入場無料だから、ちょっとでも気になって来れそうな人、遊びにきてほしい。もし会えたら一杯奢るから。頼むよお願い。

spice.eplus.jp

ただ、感染者数が今の調子でばんばか増えていったらちょっと開催自体が危ぶまれそうなので、それは心配……なので感染予防対策は今までと変わらず地道に続けていきたい。やっぱマスクと手洗いうがい、強いよ。

 

「伝説の夜を君と」っていいタイトルだねえ。しみじみ。本当に伝説の夜だったよ。君たちと過ごせて良かったよ。

 

他にも映画館のトイレで友達と2年半ぶりにばったり会うとか、ランチで追加したサラダがおかわり自由だったとか、投票した比例区の人が無事当選したとか、仕事先で話していた人がいい人だったとか、欲しかったものが買えたとか、いいことを考えるとちらほら浮かんでくる。それだけでもいいこと哉。
それを上回るほどの絶望が押し寄せてくることも多いけど、なんとか踏ん張っていきましょう。

 

次の人へ

良かったらやってくれないかな、というよくブログ書いているお2人にバトン渡したい。
最近2人ともちゃんと上半期の買って良かったもの/ベストバイをあげていて良いなーと思ったので、せっかくだからブログも含めてご紹介。いいですよ、日常の切り取り方や好きなものが詰め込まれてて。そういや私は上半期まとめ系の記事何も書いてないな…

 

id:sasanopan

リアルでも何度も会ってるKiEちゃん。ブログ書かなきゃな、って時は彼女の影響が大きいです。あのやる気はすごい。

sasanopan.hatenablog.com

 

id:necomimii

私にしては珍しく、はてなブログがきっかけで仲良くしてるnecomimiさん!ライターとかやっていて偉い。ちょっとダウナーな記事も好き。

necomimii.hatenablog.com

(もちろんスルーしても大丈夫なので…)

 

*1:私よりチケット後に取った人が1階席だったのでどういう基準で席が振り分けられているのかが不明だった

マンガ『琥珀の夢で酔いましょう』を大プッシュしたい話

※ブログを読んでほしい気持ちは山々ですが、現時点でまだ投票に行っていない有権者は先に投票を済ませてきてからこのブログを読んでください。まだ?最後に候補者をどう選んだらいいかとか書いたので先にここを読んで。もう行った?では続きをどうぞ。ただ、ビールが好きな人はお手元にビールを用意してからでもいいかも。

 

三度の飯と読書が好きだ。大体同じくらい好きだと思う。時折のめり込むと食事のことを忘れがちになるが、基本的に食い意地が張っており、たまに外へ出かける時は出来るだけ美味しい店を探しがちだ。飲むのも結構好きだ。最近は飲む機会が激減しており、アルコールにも弱くなっている気がするが、ビールは気兼ねなく飲めることが多い。そんな食欲旺盛な本の虫が、今全力でお薦めしたい漫画が『琥珀の夢に酔いましょう』(通称:こは酔い)だ。

 

magcomi.com

公式サイトでは現在1、2、26話が読める。

きっかけは、フォロイーさんからの熱烈なお薦めだった。21話が無料公開されたタイミングで、わざわざDMでこの話からでも読めることと、

「いやまじこれはとさんに読んでほしくって!」

と強烈な一言を頂いたので、それなら無料だし絵柄も好みそうだし読んでみるかとページにアクセスしたのがきっかけだ。(ドラマには腰が重くてごめん友人各位…)

当時公開されていた「恋はビール、タップ、サービング」(単行本5巻収録)を読んでみた。友人は私のことをよく心得ていると言っていい、めちゃくちゃ好きな話だった。「白熊」と言うクラフトビール専門店に、初めてそういう場所に行ってみる社会人と大学生の話だったのだが、まあこの30ページちょいによくこれだけ詰め込んだな!と言う話だった。飛び交う実在のビールの名前と丁寧な解説、年上のちょっとした見栄っ張り、それを受け止めるような度量と美味しそうな料理たち。そして「初めて」の経験の楽しさが幾重に重なり、そんな展開になるのかとひっくり返った。
ついでに言うと、作中の台詞に「男ならプラバース*1、女ならファサ*2が俺の理想…」という台詞に痺れたのだった。『バーフバリ』とMAMAMOOをこれを言わせる人の書く話、絶対好きやんけ。

「続きは!? つーかビール飲みたいんだが!?」これが真っ先に出た感想だった。これが当時の最新話だったので、とにかくこれまでのことを知るべしと思ってすぐに単行本を買った。

あらすじ

京都の広告代理店に派遣で働いている剣崎七菜は、仕事を正当に評価されないことに疲れて路地裏にあるお店に迷い込む。開業したばかりのその店は、店主が1人きりで切り盛りするもごちゃついているし寒いし、ビールしか飲み物はないし店内にはカメラマンというなんだかスカした男性客が1人だけ。ハズレを引いたと凹んでいたが、思いがけず飲んだクラフトビールと美味しいご飯で意気投合。ビールは苦手だったのにこれなら好きかも、と七菜が驚いていると店主から「2人にこの店のアドバイザーになってほしい」と言われ……


という、「白熊」という店を中心に、そこに集まる人たちを巡る群像劇である。メインの3人である剣崎七菜、カメラマンの芦刈鉄雄、店主の野波隆一が、閑古鳥の鳴く店をなんとかするべく走り回ったりビールを飲んだり美味しいものを食べたり人間関係に悩んだりビールを飲んだりイベントをやったりビールを飲んだりする。
この3人がいい距離感でお店を成長させていく様子が心地よい。隆一は白熊が本職だが、他の2人は本業が別にあり、そちらでも奮闘している様子が窺える。
ビールを題材として扱っており、それが好きな部分もあるけれど、やっぱりこの漫画はキャラクターの描き方や人間関係が好きだな…と思う。ここに出てくる人の多くは日々理不尽にぶつかって、怒って、それでも尚糸口を見つけようと日々もがいている。それが実を結ばれた時、最高の気持ちと共にあるビール!美味さ増し増しだよね、というのがこれでもかと伝わってくる。


一方でこの話がいいと思うのは、割と登場人物が失敗するところでもある。こういう話ってほっこり人間関係、でまとめられがちでそれはそれで好きなのだけれど、なんでもかんでもうまくいくわけではない。ぐわーやるぞ!と気合十分、絶対いける!と思ってたことが次の話であっさりと叶わなくなることもしばしば。現実を感じてしまってほろ苦い…物語の中でくらいうまく行ってくれよ…と思うけれど、それでもしっかりガッツリ凹んでから、またやるしかないなと顔を上げて歩き出すのがとても好きなのだ。そういう出来事がひっきりなしにやってくるけれど、この人たちは次はどうするんだろう?と思いながら読んでいる。


また、ビールを軸に進んでいるけれど、派遣やフリーランスの辛さ、男女の格差などの社会問題を真っ向から描いてくる。それが主題になる話もあるし、さりげなくだけれどきっちり描いてくれる塩梅が上手だ。ストーリー自体が人間模様のぶつかり合いみたいなところがあるので、ここもやっぱり理解し合えない人が出てくることもある。それでも尚、見過ごされそうなことも掬い上げてくれるのがこの物語である。

 

そして当然ながら主軸であるビールの輝きも素晴らしい。
京都の地ビールを始めとした、数々のクラフトビール、しかも実在している!物によってはコンビニでも買えるし、オンラインストアの取り扱いもある。一方で、現地に行かないと飲めなさそうなものも多数あり、この辺りは入念な取材によって描かれているのを感じる。なんせこの作品、原作と作画の他に「監修」がついている。何って勿論ビールの。話の最後には毎回取り上げたビールや食べ物についてのコラムが載っている。かなり本格派だ。ビールは勿論、「ビールに合う食べ物」もまあこれでもかと繰り出される。空腹時に読むのは非常によくない作品である。割と食欲を忘れて本に没頭しがちな私だが、あまりにも美味しそうな描写に「ちょっと待って、私も食べたい」と一旦休憩することがある。モノクロなのにビールの色合いや焼き加減の描写が綺麗で美味しそうなんだよお!今書いてて思い出してるだけなのにビール飲みたくなってきた。ああ……

 

一方で、ビールを飲まない人、苦手な人にもとても優しい。無理して飲めよ!という描写が一切ないのは勿論、ビールを飲まない人もその場から取りこぼさないようにする努力が窺える。この問題を真正面から取り扱ったエピソードがあるので、是非読んでみてほしい。
また、アルコールの恐ろしさもきっちり描いている。2話の時点で暑い日にやってきたのに、まず飲むのは水、と描いてくる。急性アルコール中毒にならないようにという注意が、かなり頻繁に、しかし話を腰を折らないように差し込まれている。とりあえず水も飲んどこうか、暑いから回るの早くなるから気をつけて、とアルコールをメインにしていて、かつこうも水を飲む描写や注意を書き連ねている作品を、私は他に知らない。(もしあったら教えて!)
これはすごく大事なことだと思う。私だって飲むのは大好きだが、飲み過ぎれば具合が悪くなることもあるし、依存性のあるものだ。無責任にビールが美味しいというだけでなく、アルコールの怖い部分や、それを利用した恐ろしいことにまでも触れているエピソードがある。

 

更に、舞台が京都なので、京都の文化自体にも触れている。私は人生の殆どを関東で過ごしており、修学旅行以外で京都に行ったことがない人間なので、こういう所も面白く読んでいる。時折TLで流れてくる水無月ってこれか、と最近合点がいったくらいなので…勿論登場人物は京都が地元の人は勿論、地域や国を超えてさまざまな場所から集まってきている。京都に限らずご当地の話も沢山出てくるので楽しい。私はハワイ回が好きです。


後、作者たちが絶対映画好きなので、映画好きはニヤリとできるオマージュのイラストや、マブリーやら見知った単語が盛りだくさんだよ!私はここもおすすめポイントだよ!


ここまで長々と書いたのだけれども、最終的にはもう「読んでくれ!!!!!!」しかないので読んでほしい。たった5巻だから、ね、お願いだよ…
ちなみに最初に紹介したマックガーデンのオンラインサイトでは、今だと単行本のすぐ続きの話まで読める。
そして、面白かったら今やっている「次にくるマンガ大賞2022」コミックス部門に投票してほしい。今回がノミネートのラストチャンスだそうなので…明日の7/11(月)AM11:00までなのでよろしくどうぞ。ちなみにWeb漫画部門にはこの作品と類似性の多い「つくりたい女と食べたい女」もノミネートされてるよ!

tsugimanga.jp

ただし、この投票の前にもう一つ大事な投票がある。
このブログをアップしている時点で投票出来る残り時間が後1時間くらいしかないが、まだ投票に行っていない有権者は、是非今回の参議院選挙に行ってほしい。好きなものや人気キャラを決める投票は数あれど、これ以上大事な投票ははっきり言ってない。
今与党が進めているインボイス制度は、日本の大多数のマンガ家に打撃を与える制度なので、色んなマンガを沢山読みたい人や、推しマンガ家がいる人は特に行って自分の意見を反映してくれる人を選ぶことをおすすめする。党議拘束という、党内で進めている物に対して反対意見を持っていても、党の意見に賛成しろという制度があるので、個人では反対していても、党としては賛成しか出せなかったりするので気をつけて。

投票用紙をなくしていても本人確認が出来れば大丈夫なので、手ぶらでも是非。どこに入れたらいいのか分からない人は、以下のサイトで自分と似た考えの党の人に入れるといいと思う。

t.co

 

有権者の人、投票行った?行ったら帰りに外食してもいいし(またコロナが流行っているのに注意するに越したことはない)、ビール買ってお家で飲みながら「こは酔い」読んでも楽しい。全ての人が住みやすくなる未来が来てほしいと強く思えるマンガなので。それではよい日曜の夜を。

1巻表紙



*1:恐らくインドの俳優、プラバースのこと。映画『バーフバリ』シリーズの主演を務めている。孫とは全く似ていない

*2:恐らく韓国のアイドル「MAMAMOO」のメンバー、ファサのこと。ハチャメチャイケてる。孫とは似ていない。

半分終わりなんだって

スケジュール管理が出来ない。特に仕事が終わった後、アレもやりたいコレもやりたい、でも気力なくなった、あー今日も一日が終わってしまった、という繰り返しになっていてぐぬぬとしている。本当はもうちょいブログ書くとかしたいし筋トレ続けたいし英語もやりたいし、しかし体がじゃあその通りすぐ動くのかというとそうでもなく、時間がひたすらに足りん。全然足りん。 その上信じられないような事件が起こるので、そういうことにも時間を割かれる。政治を見張るのは国民の義務だけどさあ!そんなアホなみたいなことを繰り出してくるわけよ!何だよ月数十円の節電ポイントって。消費税なくせ。 そうだから今の生活に困ってたりうんざりしている有権者は、参議院選挙に行って自民党公明党維新国民民主党以外の党の人に入れようね。せめてね。白票は現状の肯定でしかないよ。

 

私だって政治の話は面倒がってしまうしそんなことより推しの話をしていたい。でもそんなことが出来る余裕を、どんどん国に奪われている。国が存続するために人がいるんじゃないんだよ。人のために国というシステムがあるんだよ。そこを履き違えてる人をたまにみかける。「お国のために」なんて言葉は戦前に置いてきてくれ。国のために人が死ぬ必要はない。人を生かすために国があるんだよ。だから人のために国があるのが正常だし、その国というシステムの維持のために人が日々管理したりメンテナンスしている。その一つが選挙だと思う。

 

本当は上半期ベストをあげるつもりだったんですけど色々あって延期。結構むしゃくしゃしている。他にも珍しく書きたい内容がいくつかあったのに。 まだ今だけは6月ってことにしといてほしい、深夜1時前。2枚爪が発生しまくっていて、去年の頑張りはどこにいったのかと言いたくなる。そんな上半期終わり。絶望なんかしてやらないからな。

 

最近めっきり風景写真のようなものを撮らなくなったが、これはなんだか足が止まって撮ってみた。 川が好き、というより橋から川を眺めるのが好き。