2019年も始まって2ヶ月過ぎようとしているのに、今更2018年のベストを出します。
しかも舞台。何故なら映画編はまだ全然まとめきれていなかったからです。
去年は結局やれなかったので今年はとりあえずやる。
ベスト舞台
1.『豊饒の海』
映画『寝ても覚めても』を観てめちゃくちゃに打ちのめされて、東出昌大の演技を観たい、もっと観たい…!と渇望した次の瞬間、目に入ってきたのがこのポスターだった。
とにかくこの写真が素敵で、そのまま流れるようにチケットを取った。
もう一種類の、主演の東出氏の空虚な目でこちらを見ているポスターの方がまちなかでよく目にしていたのだけれど、こちらを見たら行きたくてたまらなかった。
実際に観に行ったら、あまりの美しさと、膨大な話をスマートにまとめていた手腕と、幻聴のようなさざなみの音に完璧に打ちのめされてしまって、このブログタイトル通り熱に羽化(浮か)されて、そのまま次の日の分のチケットを取ってもう一度観に行った。生涯ベスト級の作品に出会ってしまって、うわ言のように11月はずっとこの舞台のことをつぶやいていたら、フォロワーさんたちが次々に観に行くという珍しい現象まで起こった。今でも反芻してしまう。
また会ひたい。何度でも。
2.ミュージカル『メリー・ポピンズ』
元の映画も好きなのだが、『ウォルト・ディズニーの約束』を観てから好きが大大大好きくらいに格上げされた作品。
ミュージカル、しかも濱田めぐみ様が演じるとなれば行かないわけがない。
しかもバートを柿澤勇人が演じ、しかもミスター・バンクスを山路和弘が演じる。
夢の共演かよー!というくらい好きな人たちが集まっていたメリー・ポピンズは、大変良かった。
Wキャストの役が多かったので、上記の人達が全員揃ってる日!を探してチケットを取ったのだが、大満足だった。
子供だけでなく、大人も救ってくれる話だった。このブログのどこかで書いた気がする。
これだ!この記事にメリー・ポピンズを観に行ったことがちょっとだけ書いてある。
3.『ゲゲゲの先生へ』
佐々木蔵之介が舞台に立つといつも一緒に行こうと声をかけてくれる素晴らしい友人がおり、例に漏れず声をかけてもらってついていった。
初!前川知大演出!
水木しげるにオマージュを捧げた舞台だったのだけれど、逝ってしまった方へのラブレターのような、どうすることも出来ない寂しさと愛しさを全部作品にぶつけたような創作が好きな傾向にあるのだけれど、まさにそういう話だった。
奇妙さも愛おしくなる…水木しげる先生の仰ってた妖怪のあり方をそのまま持ってきていたのですんなり入りやすかったのもあるかもしれない。
佐々木蔵之介は勿論なのだけど、松雪泰子が…すんごく、すんごく良くって……うっとりしてしまい……ちょっとこの方の舞台また会ったら行きたい…
しかし良かったなあと思っていたら前川さんはいつもと違う感じの演出だよと言われたので、改めてイキウメの作品を観なければならないなあと思った次第。
あと京極先生に観てほしいなあと思っていたら鑑賞されていたのをTwitterで知ってとっても嬉しかった。
(どうでもいいけれどこの傾向だけ考えると私は絶対ボヘミアン・ラプソディーが好きな筈なのに何故観れていないのか)
4.『1984』
ロバート・アイク脚本作が!日本でも観れる!とわくわくしながら観に行った。
原作はかの有名なジョージ・オーウェルの同名作。
小川絵梨子演出作はすっかりおなじみになっている。
普段俳優と演目と演出家で観るものを決めているのだけど、出てる人をほぼ知らない舞台は久々に観たかもしれない。100%スタッフ目当て。
それが大正解で、演出や舞台装置がめちゃくちゃ好き!と強く思った作品だった。
大杉漣さんが出る予定だったことに思いを馳せながら観た。
しかしスタッフの人の位置がすごく気になる所にずっといて、あまり集中できなかった記憶。
5.ミュージカル『タイタニック』
誕生日に鑑賞。
相変わらず前情報を入れずに行ったのだが、てっきり加藤和樹がレオナルド・ディカプリオが演じた役なのだと思っていたら違ってめちゃくちゃびっくりした。え!?あっそうなの!?みたいな。
とにかく人が沢山出てくるのでそれだけでも壮大なのだが、舞台のデッキになったりする二階部分のセットが高くて怪我しないようにとひたすら祈りながら観ていた。
一幕の終わりの演出が素晴らしい。
6.朗読劇『私の頭の中の消しゴム』
予習で映画を観ようと思っていたのに結局観れないまま行った。
珍しく自分から勇気を出して友達を誘ったら快く付き合ってくれた。あとから得意ではない題材だったので本当に本当に感謝している。
人生初の朗読劇だったのだが、思いの外ギミックが多いのだなあと思いながら聞いていた。
7.ミュージカル『1789 -バスティーユの恋人たち-』
実在の人物と架空の人物が組み合わせながらベルばらみたいなものである。
面白かったのだけれど、全体的に曲と登場人物の心情がうまく噛み合っていないように感じた。
何故ここでロック調の曲に!?とか馴染めずにいた。全体的に歌いにくそうな曲が多かった…
そんな中、そういうことをまったく感じさせないで一番朗々としていたのが神田沙也加だったので、やはりこの人うまいな…と思って観ていた。相手役は加藤和樹だったのだけれど、小池徹平とキャラが違いすぎるので、比べてみても面白かっただろう。
最後の、人権宣言のシーンに胸打たれた。このシーンを観に来たのだなあと思えたくらいに良かった。
ベストアクト
佐々木蔵之介『ゲゲゲの先生へ』
ベストサポートアクト
神野三鈴『豊饒の海』
ベスト演出
マックス・ウェブスター『豊穣の海』
前川知大『ゲゲゲの先生へ』
7本しか見ていなかった。
もうちょい観てた気がするけど、でも確かにこれだけ。
ストレートプレイ3本、ミュージカル3本、朗読劇1本、となかなかバランスはいい気がする。
正確に言うと豊饒の海は2回見ているので、7公演8本が正しい。
ベストで順位をつけてしまったけれど、正直全部良かった!
だめだこりゃ、と思った舞台は一つもない。
しかし2019年、もう既に去年の本数と並びそうな勢いで観ている上にチケット押さえてるんですけど正気か?
その分映画が観れなくなっている気がするので、もう少しバランスを取りたいところ…