昨日の酔っ払った勢いで始めてみたはいいものの、シラフの今日では全く続かず、早速心が折れそうになっている。とりあえずギリギリだがなんとか更新できそうだ。元々途中まで書いていた記事(前半部分のみ)だったのでなんとかなっているが、明日以降は本気でわからない。
しかし、フラッド本人たちも何故かメディアでメンバー同士の交換日記を始めていたので、そういう季節なんだなと思うことにする。
信じられないことに、曲の話をしないで煮物のレシピを教えてくれるバンドマンっているんですね。a flood of circleの佐々木亮介って言うんですけど。
キャンドルソング
本日紹介したいのは「キャンドルソング」。今年3月に発売されたe.p.「CANDLE SONGS」の表題曲とも言える曲だ。
遡ることちょうど11ヶ月前、2024年の年明け早々、私はこの曲がリリースされるニュースを見てぶったまげることになる。
アジカンのゴッチことASIAN KUNG-FU GENERATIONのフロントマンである後藤正文がフラッドのプロデュースをする、というニュースだった。
フラッドの音楽が私にとって血潮なら、アジカンは脊椎だ。そういう位置にいるバンドだ。
生まれて初めて買ったCDは、アジカンの「崩壊アンプリファー」「君繋ファイブエム」「ソルファ」の3枚一気買いだった。そして初めて「バンド」という形と「ロック」と言うジャンルを意識するようになったのはアジカンのお陰だ。アジカンのコンピレーションアルバムのお陰でストレイテナーに出会えたし、色々な作品とも出会えたし、東日本大震災を機に、アーティストがガンガン政治的発言をしていいと教えてくれた。そんな人が、今一番好きなバンドをプロデュースしてくれるらしい。そんなことってあるかよ。
そして何よりも嬉しかったのは、二人が最近再会したきっかけも、目撃していたこと。
昨年の9月に、ROTH BART BARON(ロットバルトバロン)というバンドが日比谷野音でライブをやった。その時、ゲストアーティストとして呼ばれていたのが後藤正文と佐々木亮介だった。昔、Nukesというイベントで一度挨拶したっきりだったこの二人をたまたま引き合わせてくれたロットの三船くんには感謝しかない。(喜びのあまり、三船くん本人に佐々木亮介をゲストに呼んでくれてありがとうございましたと言いに行った話はまた別の時にします)この二人はどこか合うだろうな、と思っていたので、嬉しくてしょうがなかった。
なんと、その時のROTH BART BARONのライブ、全編が無料でYouTubeにアップされているので、こちらも素晴らしいのでよかったら是非聴いてほしい。三船くんと佐々木は一緒に作った「We Alright」という曲と、ロットとフラッドで同名のタイトルである「春の嵐」という曲をそれぞれマッシュアップした特別コラボ披露している。三船くんとゴッチは、ゴッチのソロ曲である「Farewell, My Boy」と「The Age」、ロットの曲である「極彩|IGL(S)」の3曲を一緒に演奏している。
閑話休題。
e.p.「CANDLE SONGS」の発売が3月だったので、こっから2ヶ月待つのか……とそわそわしていたのだが、予想よりもずっと早く、この曲を聴くことが出来た。
新年早々、フラッドは対バンライブ企画を控えており、時速36kmというバンドとのツーマンライブが1/12に行われ、そこで突然新曲として披露されたのだった。
最初の一音を聴いた瞬間、めっっっっちゃアジカンを感じた。そのままドバッと涙が溢れてしまった。
フラッドのライブで泣いてしまうことは時折あるのだけれど、この日の私は特に凄かった。全然耐えられなくて、顔をくしゃくしゃにしていたと思う。声が抑えきれなくて嗚咽が漏れ出ていたと隣にいた同行者に言われた。その自覚はあった。曲を聴くのに必死なのに、涙が止められなくて、泣けてきてどうしようもなかった。ちなみに同行者曰く、私と反対側の隣にいた人も同じように泣いていたので、ここだけ号泣地帯だったらしい。
しかもその日はよりによってめちゃくちゃいい整理番号を引いていて、最前列にいたのだった。上手側にいたので、ギターのアオキテツが、泣きじゃくってる私を視界に入れる羽目になっていたのには申し訳なかった。テツはそんなことで精神を乱されたり演奏に支障をきたす人ではないということは重々承知しているが。彼は素晴らしいギタリストなので。
音楽的素養が一切ないので、実際どこの部分がどうアジカンなんだ、と言われても上手く説明できない。演奏が、としか言いようがないのだが、とにかく聴いてみてよ、としか言えない。とにかく、ギターの音が初期のアジカンっぽさがあって一気に引っ掴まれてしまった。
「ここまで来ても 未来はちゃんと闇の中」というかなり暗い歌詞からスタートするのだけど、私の大好きな闇の中で見える小さな灯りみたいな概念の曲で、寒い日に聴くと胸の奥がほんの少しだけ暖かくなる、そういう曲だ。
MVも雪山で転げ回ってる佐々木(しかも革ジャン着用)しかいないので、とにかく寒そうなのだが、その寒さが肌を刺しても尚、手放せない灯りや希望が、小さいけれど込められている。
サビで「ユラユラユラ」と繰り返される簡単なフレーズは、シンガロングを想定されて作られたらしい。ゴッチのそういうところが好きだ。
そして、この「ユラユラユラ」が最後にコーラスとして歌われる中のメロディーの最後の歌詞がとにかく素晴らしくて、とにかく読んでほしい。
孤独ばっか悟ってみても 答えなんかどこにもないぜ
分かったのさ振り返れば 好きなバンドがそこで鳴らしてるだけ
孤独なんか内臓の一つじゃん 安定なら死ぬまでないぜ
分かったのさ振り返れば 消えない歌が胸に灯ってるだけ
まだ 揺れる
全編通して結構どん詰まりの人間の歌詞なのだが、それでも抱えて生きていかなければいけない人間の意地汚さとボロボロにされてもなんとか踏ん張らなければいけない強さと、こんなところでは終わらせはしないという気持ちに、進んでいかなければならない、生きないといけないと思い知らされるような気持ちになる。それに、「好きなバンド/消えない歌」は私にとってまさにフラッドであり、アジカンでもあった。好きなもの同士がこんな最高の形で出会ってくれることが奇跡みたいだ、と思う。
MVの概要欄に歌詞を全部載せてくれているので、気になった人は是非読みながら聴いてほしい。
全編通して歌詞が最高なのだが、私的には「何度目だよ その"優しくなりたい"」という歌詞がもの凄く刺さった。自分は全然優しい人間じゃないので、優しくなりたいと思ってるけど全然上手くいかないのを、見透かされたような気持ちになった。
しかし、後から知ったのだけれど、ゴッチはあくまでプロデュースであり、作詞作曲はフラッドの佐々木亮介が担当している。すごくフラッドっぽいのに、アジカンの味もするし、訳がわからなかった。
その後も、ライブでキャンドルソングが始まると、パブロフの犬のように泣いてしまう確率が上がってしまって困るのだが、大好きなので何度でも聞きたい。
心が鷲掴みにされている感覚に陥るので、寒くて冷たいところで聴くとやっぱり泣きそうになるのだが、一生抱えていきたい、私にとっての「消えない歌」だ。

あまりにも好き過ぎて、手帳に歌詞を写し書きした。こんなことしたの中学生以来だと思う。それくらい、中学生のまだフラッドを知らないけれどこの世にアジカンというバンドを知ったばかりの私もきっと、好きになる曲だ。宝物の一つ。