熱に羽化されて

はとです。好きすぎてこじらせたうわ言です

20190411 フラワーデモに参加した覚え書き

すぐに書こうと思ったのにもう月末になった。
4月中に書いておかないとならないと思ったのでもう9年選手の骨董品みたいなPC開いて書いている。

 

itisrape_japan (@itisrape_japan) | Twitter*1主催の性暴力、性暴力判決に抗議するスタンディングに参加した。
デモに参加したことは一度だけ。2013年12月6日の特定秘密保護法案反対デモに危機感だけ持ち合わせて行った。今回もそんな感じだった。
去年の東京医科大学の女子差別が発覚した時に起こったデモには行きたかったけど仕事が終わらず参加できなかったので、なんとなく行けなかったモヤモヤが残ってた。だから今回は体調も悪くなかったし、仕事も終わらせて余裕があったからそのまま向かった。

 

お腹すいてたから東京駅でサンドイッチ買って持って行ってた。東京駅の丸ビルと新丸ビルの間、ってどうやって行けばと思いながら地下をダラダラ歩いて、地上に出たら人だかりが見えて安心した。時間ギリギリかなと思ったけど、10分前には着いた。
ぱらぱらと現れた人たちは花を持ってる人が多くて、というのも主催が出来る方は花を持ち寄ってくださいというアナウンスをしていたからなのだけれど、見逃した私は一人だけ花より団子みたいになってたんだけどそのままサンドイッチ食べてた。ポスターやプラカードを持っている人たちもいた。中には虹色の旗を持っている人もいた。男性と思わしき姿もちらほらいた。そして、朝日新聞の腕章をしている方がいた。正直これに一番安堵した。マスメディアの人が取り上げないと意味がないと思っていたから。
Twitterのタイムラインでは行く意思表示をしている人たちがいたから誰かしらに会えるだろうと思って行ったのだけど、着いた途端に早速友達に会った。今向かっているという友人がポスター刷ってくるよ、と言ってくれたので今日来れないと言っていた友人が作ってくれたポスターの印刷をお願いした、ら、私もそれにしようと思ってたんだ!と言われて、来れない友人の気持ちが、別の友人につながっていったことが嬉しく感じた。
デモが始まる前にサンドイッチを食べ終え、ポスターももらい、更に別の花を持ってきた友人から一輪もらって、いっぱしのデモ参加者っぽくなった辺りで主催の方が挨拶を始めた。

 

正直な話、「スタンディング」とはなんぞや、と思ったまま来てしまった。
立ちっぱなしで何するんだ?それこそ東京医科大学女性差別だったら、大学に対して訴える形を取れただろうけれど、と思っていたのだけれど、集まってスピーカーの人たちの話を聞くという集まりだった。

 

実際に話された人たちと内容は、以下の音声メインの動画で確認できる。


2019.04.11 FLOWRE DEMO @TOKYO


公式がスピーカーの許可を得て公開したものである。数週間ぶりに聞いて、そうだった、とぼんやり思い出した。
性暴力に遭ったこと、理不尽な目にあったこと、長い目で見れば少しずつ変わってきている日本社会でも、驚くほどに進みが遅いと感じることなど、皆それぞれ自分のフィールドから話をしていた。
聞いているのは、正直苦しいことも沢山あった。最初の頃は、ずっとどこかしらですすり泣くような声が聞こえていた。一人目の人が話し出した辺りで、かなり離れた位置にいた方が崩れるように泣き始めたのが印象に残っている。他にも泣いている人は沢山いた。途中で隣の人がものすごく泣いていて、思わずティッシュをあげたりした。
ちなみに、ここで発言されていたことの全てに賛同しているわけではない。聞いていて、なんか違うな、と思った部分も沢山ある。あの夜集まっていた人たちは、「性暴力を許さない」という一点以外は、パーソナルも考え方も何もかも違っていた。でもそれでいいのだと思う。


良かったのは、日本で様々な性差別や性暴力に反対したり、性教育について活動している方がいることを知れたことだった。
若者に対して正しい性の知識を届ける活動をする#なんでないの プロジェクトの主催者の福田和子さん、マスメディアでジェンダーに関する記事を書き続けている林美子さん、様々な性差別に対して訴えてきた北原みのりさん、加害者に対して更生の手伝いをしている後藤稚菜さん。
印象に残った人が、これだけいる。このデモの後に、立ってないで活動すればと吐き捨てていた人がいたのだが、参加していたのは今最前線で性差別や性暴力に対して闘っている人たちばかりだ。
性差別について怒っているけれど、どんなアクションを起こせばいいのだろうと思っていた私からすれば、こういう人たちがいると知れたことはとてもプラスになった。
この人達の活動を支援したり、参加したりする選択肢が生まれた。なければ、それは今度は自分で作ってもいいのだという勇気をもらえた。

 

もう一つ良かったのは、主催の方で決まっていたスピーカーの方以外に、飛び入りで話したい人たちの話が聞けたこと。こういったことをメインで活動している人でなくても、何かしらもやもやしていたり、もっと直接的な被害に遭った話をしている人が驚くほどいる。
高校生の子が、学校の授業で性差別をテーマで取り上げた時、男子にも女子にも冷笑され、学校に居場所がないと話していた時に、私はあの子のために今日来たのだ、と思った。
自分が学生の時に、やっぱりあまり居場所がなかったことを思い出した。学校なんて小さな世界だ。それ以外にも、様々な意見を持った人たちがいる。それは彼女と同じ、もしくは近い考えを持っている人たちがこれだけいる、と示せたことは良かったと思う。
「普通の会社員ですが、」とスピーチを始めた人がその日一番うまいスピーチをしていて震え上がったり、スカートの丈の長さで痴漢されるとかそんな馬鹿げたことを言われる日が来なくなるようにしたい、ファッションからも発していく!とパワフルで前向きな話が聞けたり(この人が後にフォロワーだったと知る)、もっと雑多な、それぞれの個人でしか持ち合わせていない、苦しかったり辛かったりパワーのある話を沢山聞けた。それは誰もが直面している問題だと痛感させられた。誰もが辛いのだ。

そして、大事なことの一つに、男性と分断したいのではない、皆で立ち向かっていきたいと複数の人が繰り返し訴えていたこともある。性差別は男性に対しても多く存在するし、結局は差別をする人を減らしていくことで、男性も女性もそうでない人も生きやすくなっていくのだと、日頃から思っていたことを何人も発信していたことに安心した。
実際、男性であろう人も多く見かけた。冷やかしに来たというよりも、ちょっと話を聞きに来たというくらいの気軽さの人もいたと思うし、絶対これに参加してやるんだ、という気概でいた人もいたと思う。Twitterでも、来ましたと表明していた男性を見かけた。

 

一つ次回からどうにかしてほしいと思っていることがあって、それは当日プレスのような人たちについて。
一番最初のアナウンスでは、スピーカーの方から円を描くように広がっていたのだけれど、東京駅に対して奥にいた半数に関しては写真に写らないよう配慮します、写りたくない方はそちらに移動してくださいと言っていたのに、その後補足するアナウンスがなく、誰だかわからないけれど立派な一眼レフカメラ持った人たちが関係なくバシャバシャ撮っていた。非常に無遠慮だったと思う。ここに集まった人の中には顔を明かしたくない人もいたと思う。そういうことが簡単に踏みにじられていた。結局、どれだけの報道機関があの時撮った写真を使ったのかは分からない。そもそも報道機関の人間ではなく、個人的に写真を撮りたい人だったのかもしれない。でもあれは当事者としては嫌だったので、レンズを向けられるたびにポスターで顔を隠した。

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 これが友人の作ったポスター。他にも掲げている人がちらほら見受けられた。

 

公式の発表では、400人の人が集まったらしい。
私の友達でも、用事があってすぐに帰った人もいたし、途中から参加した人も多くいた。
用事があるのにわざわざここに来る、という選択肢を取った友人に対して嬉しくなったし、途中からでもなんとか来たいという人が足を運んでいたことにも、嬉しくなった。
寒かったから、体調を崩す前に帰った人もいたと思う。とにかく寒かった。その日の東京の最低気温は4℃だったらしい。よく自分が風邪を引かなかったと褒めてやりたいくらいだ。
当初、1時間を予定していたスタンディングは、結局2時間に及んだ。それほど声を届けたかった人が多かったということだ。
寒くて寒くて仕方なかったけれど、参加して良かったと思う。
あと、行けないけれど応援しているという人がとても多かったので、なんとなく雰囲気が伝わればいいと思って何度か現場のことをピンぼけした写真付きでツイートした。

 

なんとなく人が沢山いるな、という程度の写真と、まだやっている、何時までやっている、というツイートだった。

結果、行きたかったけど行けなかったという人や、こんなことやってたんだと初めて知ったという人や、中には行ってくれてありがとうと声をかけてくれた人がいた。そういう声が出てくることも、このデモがきっかけになったのは良かったと思う。
次は5月11日、大阪でも同様のデモをやる。それこそこちらには行けないけれど、応援している。
沢山人が集まることを願っている。主催の方が続けていく、今日で終わりにしない、と言ってくれたことは、希望をつなぐことだと思う。

公式サイトができていたので、行けないけれど何か言いたい、という人は、こちらを利用するのも手だと思う。

FLOWER DEMO

 

 


ただ、良かった、とは思うが、素晴らしい夜だった、とか、必要以上に美化したり褒め称える言葉が当事者からも、参加していなかった人から出ていたのには、違和感を覚えた。集まった人たちは勇気を出して来た人も多くいるだろう。その気持ちはとても大事にしたいし、間違いなく素晴らしいことだ。
でも、全然素晴らしくなんかあるもんか。ガタガタ震えながら話を聞いていたあの夜は、ホッとしたり喜んだりした瞬間もあったけれど、惨めに感じている時間が一番長かった。そもそも性暴力や、性差別がなければ、こんな集まりなんかしなくていいのだ。絶対に下の世代にこんなこと受け継いでやるものか。もっと朗らかで、平和で、女に生まれても、男に生まれても、どう生まれても、平等で、安心できて、健やかに生きていける方が、ずっとずっとずっとずっとずっとずっと素晴らしい。そういう未来を目指して、苦しい夜も越えてやる。私は今を生きる。

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友人からもらった花たち。黄色いのは大好きな友人から、そしてブレスレットは敬愛する #花鳥風月labの長田杏奈さんから。

 

 #Metoo #Withyou

*1:作家の北原みのりさん、漫画家の田房永子さん、エトセトラブックスの松尾亜紀子さんの三人が主に動いている